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僕の方が
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僕は今、とんでもないものを見てしまった。
「んッふッああッ」
クラスメイトの強面な渋谷君と
「っ新・・・」
僕が想いを寄せるこの学校の
生徒会副会長の上城先輩が
「んッんんッ!!」
体育館裏で、
セ・・・セックスをしている!!
なんで僕がここに居るかと言いすと
遡ること15分前
突然、教室に来た上城先輩に連れられ
渋谷君は教室を出て行った
そのあと僕はすぐに2人を追いかけて
物陰に隠れて様子を伺っていた訳ですが・・・・
「っ新・・・新・・・」
まさか・・・
こんな事になっているとは
僕は入学してからずっと
上城先輩が好きだった
でも僕なんか根暗だし
凄い人見知りだから
先輩に告白する勇気もなく
ただずっと見るだけで満足してた
そんな時、成績上位者になると
生徒会からの推薦が貰える事を知り
副会長をしている上城先輩に
少しでも僕を知ってほしくて
なんとか生徒会に入ろうと
毎日毎日勉強して成績上位者の枠に入れたのに
「よかったな!新!」
なのになんで、僕じゃなくて
この柄の悪そうな渋谷君が・・・
「別に嬉しくねえ・・・」
嬉しくない!?
上城先輩の近くに居られるんだぞ!?
気付けば僕は渋谷君を睨んでいた
でも、目が合った瞬間
凄い顔で睨み返されたから
慌てて僕は視線を逸らす
「俺、睨まれたんだけど?」
「ははっ、大崎は生徒会に入るって
必死だったもんな!
悔しいんだろ!」
渋谷君の友達Aがそう言った
(クラスメイトの名前ほとんど覚えてない)
くそー!ムカつく!
なんで不良みたいな顔したお前が!
その日から、渋谷君は時々
授業を出なくなって、
戻ってきたと思ったら
渋谷君の体からほんのりと
上城先輩のにおいがした
いや、ストーカーじゃないよ!?
ただ、好きな人のにおいは
すぐに覚えてしまう体質というか・・・
でも僕なんかを上城先輩が
相手にしてくれるワケないし、
そろそろ諦めようかと思っていた時
「新君いる?」
上城先輩が教室に来た
一気に体が熱くなる
直に上城先輩のにおいがして
トクンと鼓動が鳴った
やっぱりこの人が好きだ
そしてまた、上城先輩は
渋谷君を連れて何処かへ行ってしまう
たまらなくなって
僕は後をついて来てしまったんだが
「嫌いだ!お前なんか!」
あんな渋谷君は見たことない
ボタボタと涙を零していて
震えた声で上城先輩に嫌いだと
何度も叫んでいた
「・・・わかったよ」
渋谷君は下を向いていたから
気付いてないと思うけど
その時の上城先輩は
すごく悲しそうな顔をしてた。
「っやば!こっち来る!」
色々な事を考えている隙に
僕はその場から逃げるタイミングを
失ってしまった
すぐそこに大好きな人がいる
その人は今凄く辛そうな顔をしてる
「・・・・僕ならそんな顔させないのに」
2人の間に何があったのかは分からない
でも、先輩をこんな気持ちにさせる渋谷君なんかより
「っ!!」
その時、勝手に足が動いた
「・・・何?」
「ぼ、僕じゃだめですか!?」
勢いで、先輩の前に出てしまった
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