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それがどういうことか
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俺がこいつらとやり合ってる内に
新の苦しそうに喘ぐ声が聞こえる
泣き声に混じって俺を呼ぶ声
「新!!」
くそ、こいつらしつこい・・・
「眼鏡ぇ!よーく見とけ」
殴りかかってくる奴等を
相手にしながら、
その声のする方へ目をやると
「やッ・・あァッ・・・」
四つん這いのまま、
腕を後ろに引かされ
顔を無理矢理上げさせられる新の姿
「っ!新!」
「や、だっ・・・・ああぁァっ!」
必死に手を伸ばしても届く事なく、
新の中に入れていた奴はぐっと体を奥に突き込み
満足をしたような顔で新から体を離した
やがて、俺の方を見て
挑発をするかのように笑ってみせた
「・・・・殺してやる」
その時、俺の中で何かが切れる音がした
「ああ?なんだよ早くかかってこいよ」
腹の中が熱いくらいに煮えかえっている
俺はゆっくりとそいつに近付いた
「んだよ。もっと突っかかってくんのかと思ったのによ。
案外冷静じゃん。」
冷静・・・
そうだな
お前をどうしてやろうか
ゆっくりと考えるのも
「!?」
「・・・悪くない」
とりあえずは顔
その余裕をかました顔なんて
ボコボコになればいい
「ゲホッ!っはっ!いいねぇ!面白え!!」
次はその声だな
汚い声で新を何度も呼んで
ああ、手も要らねえよな
折っても別に文句ねえだろ
「ぐあっ!!がはっ・・・」
俺はそいつの顔に一発入れた後
膝に手を付くそいつの首を捉える
「っ・・・はっ・・・」
まだこいつは俺を挑発するような目で
笑みを零している
首を掴む手に力が入る
「っ!くそがぁぁああっ!!」
その時、こいつは右から拳を
飛ばしてきた。
チッという摩擦音を立てて
俺の頬をかすめる
「・・・・」
頬を触れると少し血が滴る
でも
こんなの痛くも無い
「で、あんた達は新にどんな事したの?」
いつものように冷静な落ち着いた口調でそう言う
挑発をするかのようにな
「はっ、てめえも同じ事してやろうか?」
「・・・・」
聞くまでもないか
「ぐあぁあああああっ!!」
俺はそいつの右腕を掴んで関節を反対方向に捻じ曲げる
悲鳴が心地いいくらいだ
「こんな腕の一本や二本。要らねえだろ」
「あぁっ!!やっめろっ!!」
ギリギリと音を立てて
少しずつこいつの腕が曲がっていく
「ひっ・・・」
そう、その目だよ
怯えろよ。もっと歪めろ
新にしたように
お前らをグチャグチャにしてやるよ
壁にそいつを叩きつけ
追い込もうとした時だった
「成海!!!」
「!?」
大きく名を呼ばれ、俺は動きを止めた
やがて振り向くとすぐ後ろに地面を這いながら
必死に俺に手を伸ばす新がいた
「新・・・・」
俺ははっと我に還り新の元に歩み寄った
「も・・・やめろ・・・」
弱い声で呟きながら俺の服を掴んでくる
「新」
「もう・・・いいから・・・っ・・うっ」
新の目から涙が零れる
新の体が熱い。全身が震えている
「やめっ・・・もう・・・いいからっ・・・」
縋るように俺に掴まる新を
そのまま優しく抱きしめた
「新・・・帰ろう」
「っ・・・うっ・・・ん」
小さくコクリと頷く新を抱きかかえ
俺はその場を去ろうとした
「ひ、氷崎さんっ!」
「恭弥さん腕がっ!!」
倒れていた奴等が
その男に駆け寄って名を呼ぶ
「くっ・・・そが・・・」
「氷崎恭弥」
俺は振り向いてそいつに視線を落とした
「っ!!」
「その名前、よく覚えておくよ」
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