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女子の威圧ほど怖いものはない
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会長と抱き合ってるところを
あいつに見られてしまった
いつもなら、駆け寄ってすぐにでも
会長と俺を引き剥がすのに
「なんで、何もしてこなかったんだよ」
一度も目が合わなかった
あの時みたいに、俺に見向きもしないで
そのまま行ってしまった
「・・・むかつく」
眼鏡のくせに。むかつく
俺に散々好きとか言ったくせに
なんで他の男と抱き合ってたら
止めようとしねえんだよ!
「・・・・・って」
俺も、何で会長に触らせてんだよ
気持ちはっきりしようって
自分で、決めたのに
「新〜っ!女子が探してんぞ!」
「・・・・(汗)」
まぁ、そんな事をまた悶々と考えてる間に
「お、おう」
今日はいよいよ文化祭です
帰りたい。
「んん〜っ渋谷君はどれがいいかなぁ」
「これは!?可愛いと思うんだけどっ」
「普通過ぎっ!なんかもっと新しくて色気のある・・・・」
「・・・・・・」
教室の片隅に作られた、即席更衣室で
俺は今女子に囲まれている。
色んな服を体の前で合わされては
俺に何を着せるか、ぎゃーぎゃーと揉めている。
目を瞑って、覚悟を決めよう。
「あぁ〜っこれは!?なんか新しくない??」
「おっいいねぇ❤︎渋谷君の強面の顔にピッタリかも❤︎」
どうやら俺に何を着せるか決まったらしく
その服を手に渡され、女子は更衣室から出て行った
「じゃ❤︎渋谷君っ着替えてね❤︎」
「お〜」
もうどうでもいい・・・や・・
「・・・・・え」
パチっと目を開けると、
顔が青ざめていくのが分かった
多分、今俺の目は点だ。
「・・・・これ着んのか?(泣)」
ほんと、喫茶店を候補した自分を殴りたい。
せめて、普通の喫茶店にすれば良かった。
「死んでも着たくねえ・・・」
ポロリとそう言葉を呟くと
更衣室の向こう側から、ブワッと
女子から発せられる殺気を感じた
こ、これは・・・着るしかない
ごくっと唾を飲んで、
制服を脱いでその服に着替えた
もう一度言おう。
帰りたい。
「き、着替えたぞ」
女子の反応にビクビクしながら
俺は更衣室からゆっくりと出た
「・・・・・おい、何か言えよ」
恥ずかしさで顔が熱くなる。
視線をみんなに向けると、そのあとすぐに
教室中からきゃぁぁぁぁぁあ❤︎と
女子が奇声を発した。
「し、渋谷君っ❤︎最高❤︎」
「ねね!これも持ってみて❤︎」
「渋谷君って女装したら本当に
女の子みたいっ❤︎色気やばっ❤︎」
わんさかと、俺に群がってきて
目が回りそうになる
つか、下半身スースーする・・・
「決めゼリフわぁ〜・・・ごにょごにょ」
そんな俺に、一人の女子が
耳元でセリフのリクエストをして来る
その言葉に、また顔が熱くなる
「はっ!?嫌だよ!なんでそんな事までっ」
「「「言・う・わ・よ・ね・?」」」
「はい」
周りの女子が、嫌がる俺を見て髪を逆立ててくる。
まるで脅迫だ。脅しだよこんなの
女子の威圧やべぇよ。
早く早くと、女子が目の色を変えて
キラキラした視線が飛んでくる
そして、心を決めて、
渡されたアイテムを手に持って
言われた通りのポーズを決めた
「はい!そのまま決めゼリフ!」
右手に手錠、左手に拳銃(ニセモノ)
その両手を胸の前で交差させて・・・
そのまま、ウインク
「・・・・た」
そう。俺に言い渡された女装は
「逮捕しちゃうゾ☆」
ミニスカポリスなのである(泣)
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