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番外編【彼氏が不良で困ってます。その3】
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「なぁなぁ大崎ぃ〜、んな本ばっか読んでねぇでさ、俺と話ししてくれよぉ〜。」
そして、1年前に俺は告白した。
もちろん丁重にお断りされて、告った次の日から大崎は必要以上に俺を避け始めた。
「渋谷君……ここ教室だから…」
椅子に座る大崎の後ろから体重を掛けて凭れかかると、大崎は本で顔を隠しながら顔真っ赤にさせてそう言ってきた。
「教室じゃ駄目なのかよ?」
「…っ‼︎あ、当たり前でしょっ…」
プルプル震えてるけど、1年前のような怯えてる感じは微塵もしない。
恥ずかしがってる大崎を後ろから抱き締めると、クラスの女子がクスクスと笑い始める。
「渋谷君…っ…わ、笑われてるから…」
「いいじゃん。見せつけてやろうぜ?」
「〜〜ッ‼︎そんな…だめ、だよっ…」
告白から1年経った。振られて、告って、また振られて、また告って……その1年間、俺は大崎に猛アタックした。
そして努力の甲斐があり、俺は見事大崎を落す事が出来た。
何度も振られる内に、一つ気付いた事は、大崎も男が好きだという事だった。
大崎は、生徒会に入ってるんだけど、その生徒会の会長の事が好きだったらしく、俺はそれを理由に何度も振られてた。
好きな人が居るから俺とは付き合えない。
ちゃんとした理由が大崎にはあったから、そう言って振られた時は結構ショックだったりした。
けど、数日が経って、その会長は副会長とデキてる。って噂が校内に流れ始め、アピールすんなら今しかない。って、卑怯かもしれねえけど思ったんだ。
「大崎……な?場所移そうぜ?」
「……っ」
失恋で傷付いたこいつにつけ込んで、その甲斐があり俺は大崎と付き合える事になった。
卑怯でも、何でも良かった。
1年間こいつに抱いた思いはようやく報われたんだ。
「…じゃ…じゃあ…ちょっとだけ…だよ…?」
「へへっ、おう‼︎」
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