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《BOUSへ…》7
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ほぼ同じ頃…
アキラの前を立ち去ったカズキをひき止める人物がいた。
「オイッ!待てよカズキっ!」
腕を掴まれ驚いて相手をみると…
「ケンジセンパイ!」
その人物はアキラが嫌っていたケンジだった。
「お前!サクヤとどういう関係だッ」
どうやらさっきのやり取りを見ていたらしく、怒っているケンジ…
「…どういうって、そんな…深い関係じゃないッスよ…俺、断られたし…」
訳も分からずカズキは答えると…
「ふん、ならサクヤに近付くんじゃない!」
サクヤを私物のようにいうケンジに納得いかなくてカズキは言い返してしまう…
「…言っておきますが、サクヤセンパイは…ケンジセンパイなんか眼中にないッスよ、むしろ嫌われてる」
カズキの言葉にカッとなり…
ケンジはカズキを突き飛ばす。
「口の聞き方に気をつけろッ!行け!」
「ッ…」
先輩には逆らえない…
掴みかかりたい気持ちをぐっと抑えてカズキは、ケンジの前から立ち去る。
ケンジは、アキラが入っていったトップの部屋の前まで来ると…
少し戸を開き隙間から話の内容に聞き耳をたてる。
「これ以上は…本当にキツいんで、辞めさせてください…」
アキラの話す内容にケンジは驚愕するほど驚く…
(サクヤがBOUSを途中辞めする!?)
自分はサクヤと居たいがため卒業した後もBOUSで撮影助手として働くという契約をしたというのに…
サクヤが、辞めてしまったら…
なんのために残るのか…意味がない。
BOUSだけがサクヤと自分を繋げる場所なのだ…居なくなられては困るじゃないか…
ケンジはそう思いながら、さらに聞き耳をたてる。
「これが、医師の診断書です…内容は書かれているとおり…」
「しかしなぁ…サクちゃんの家は医者だ。どこまで信じていいものか…」
「家とは関係ありません、病院も医師も楠木の家系とは違います」
「…コネという可能性もある…」
「…トップ」
なかなか信じない社長…
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