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《4人の関係》1
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そして、PM 4:00前頃、アパートの戸がノックされる。
「おーい!俺だよー、開けて!」
同時に聞こえる明るい声…
「いらっしゃい、ルードが一番に来たな」
ルードを笑顔で招き入れるアキラ…
「ヨシもまだ?みずき帰ってないんだな、いつ頃帰るって?」
相変わらずの綺麗な金髪をかきあげて部屋に上がりながら聞いてくるルード…
「たぶん、みずきは5時半には帰ってくるよ、ヨシはそのうち来るんじゃないかな…」
アキラは答えて…ルードの後姿を見つめる。
スラッと背の高くなったルード、モデルをしてるだけあって、服のセンスは良くてカッコイイ黒でまとめている。
しかし、片手に白いビニールの買物袋をさげていて、微妙にミスマッチだ…
アキラが思わず笑ってしまうと、ルードが…
「何?あぁコレ?今日は…年越しそばとブリの照り焼き、味噌汁に、アキラの好きなフレンチサラダね、…あと、ヨシたち酒飲むんだよな…ツマミもあるよ!」
ニッと笑って台所に持っていくルード…
「…悪いな、買物まで…でも、その格好で食料品店に1人で行ったのか?目立つだろうなぁルード」
軽くつっこむと…
「いつも行ってるから、レジのおばちゃんとも仲いいんだぜ俺…」
袋から中身を取り出しながらいう。
「ルードって誰とでも仲良くなれるよな、凄いと思う」
だから好きなんだよな…それだけ、人をひきつける力がルードにはある。
「笑って話かければ、だいたいは答えてくれるよ?」
「それも、思ったより難しいんだぜ、一般的には。ん?…料理今からするのか?」
エプロンをつけているルードをみて聞くアキラ。
「うん…作れるものは作っておこうと思って、アキラは休んでていいよ」
優しく声をかけてくれるルード。
「わかったよ、ルードって料理手伝わせてくれないもんな…」
ソファに座りながらいうアキラ…
「俺が作った料理を食べてもらいたいからな!待っててな!」
そう微笑んでルードはてぎわよく調理にとりかかる。
「ルード、雑誌持ってきてくれた?」
以前、自分の載っている雑誌を持ってきてくれると言っていたルード、思い出して聞いてみるアキラ。
「あぁ、一応…二冊だけ。他にも載ってるのあるけど、少ししか載ってないから…」
「ふーん、いろんな雑誌に載ってるんだ…すげーな」
アキラが少し感心するとルードは…
「全然、ほとんどワンカットくらいだよ、俺とかまだ新人だから…ひとつだけじゃ生活していけないからなー」
手元をおろそかにすることなく答えてくれるルード。
「ルードは、年の割にしっかりしてるからな…」
「そっか?悪いコトとかしたりヤケになったりしてたのに?」
「うん、今はしてないだろ?だから、しっかりしてる。一度ヤケになったら立ち直るのが大変だからな…」
「うーん、立ち直れたのアキラのおかげなんだけどね…」
振り向いて答えるルード。
その言葉を聞いて心があたたかくなるアキラ…
軽く首を振って…
「ううん、オレはきっかけを与えただけだから。オレは、いつもルードに幸せになってもらいたいって思ってる、社会的にもな、だからその手助けをしてるだけ、忘れるなよルード」
「うん、ありがと…」
アキラらしいなぁ…と思いながらお礼をいうルード。
アキラの言葉は、今でも自分が一人じゃないって、実感させてくれる。
それから、1時間ほど経ち。
ようやくみずきが帰ってくる…。
「ただいま…」
いつものように帰宅すると…
『おかえりー!』
アキラとルードが、声を揃えて明るく迎える。
「おじゃましてまーす、みずき。あ、キッチン使わせてもらったから」
ルードは続けていう。
「あぁ、すまない…元気にしてたか?」
食事を作ってもらうので軽くお礼を言って聞くみずき…
「おう!俺はメチャ元気、アキラの方が風邪ひきやすいよな、冬って…」
ルードはソファに座ってテレビゲームをしていたらしく、アキラはその隣で見ている様子…
アキラを見て聞くルード。
「そうなのか…?」
みずきもアキラに問う。
「はは、まぁね、今月あまり出歩いてないから風邪ひかなかったな…冬は月いちくらいで風邪ひくんだけど…」
アキラは、軽く笑いながら答える。
「…でも、アキラって風邪ひいてなくても熱でたりするし、しっかり、ご飯食べないから不健康なんだよな、きっと!」
ルードは深く頷きながら話す…
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