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《カウントダウン》10
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「ひとりはそのソファで寝てくれ、あとテーブルを向うに寄せて、そこに布団を持ってくるから…」
みずきは2人に言ってキッチンでアキラのために氷枕を用意する。
「アキラ、そんなに熱高いの?」
ルードが心配して聞いてくる。
「まぁ、少しな…」
みずきは頷いて作った氷枕を持って寝室に戻る。
「……」
アキラは良く眠っている…
起こさないように後頭部を少し浮かせ氷枕を入れ込む…
首筋は熱を帯びてかなり熱い…
「ん…」
軽く息をつくアキラだけれど…
起きることはなかった…
ひとまず安心してみずきは立ち上がり…
押し入れの中にある布団を持ち出す。
今度はヨシたちの世話が残っているから…
「ほら、ヨシ、これを敷いて寝ろ…」
床に座っているヨシに声をかける。
「おー、サンキュ!みずきも座れよ、茶漬け冷めてるぜ!」
ヨシは布団を受け取って敷いてその上に座って呼ぶ…
邪魔者がいなくなったからかちょっと機嫌が良いヨシ。
ルードはちゃっかりソファに横になって…置いてあった雑誌に目を通している。
「あぁ、お前は?」
みずきはヨシの隣に座りながら聞く…
「ん?茶漬け?もうとっくに腹ん中だぜ、みずきも早く食わねーと俺がいただくぜ?」
ニッと笑っていうヨシ…
「やはり、狙ってたのか…」
「やはりってなんだよ、やはりって!」
こらこら、とヨシが言うのをみて…
「やらないからな」
ふっと微笑んでいうみずき…
「はいはい、横取りはしないって、ったくー」
「欲しいならまた作ってくればどうだ?」
そう勧めるみずきだが…
「いいよ、メシがないみたいだし、それよりさ、話しようぜ、話!」
みずきを独り占めできるチャンスに、ここぞとばかりに話かけるヨシ…
「俺と話していても、たいして面白くないだろ…」
みずきは首をかしげて言うけれど…
「なんで?…俺な、一回みずきに聞いときたい事あったんだけど、聞いていい?」
気にせず話を続けるヨシ、酒のおかげもあって機嫌よく聞いてくる。
「…?何を?」
風呂に入って酔いが覚めたのかと思えば…まだかなり酔っているのか?などと思いながら聞き返すみずき。
「みずきにとって、俺ってどういう存在?」
「……は?」
唐突な質問に聞き返してしまうみずき。
「ぷぷーっ」
後ろで吹き出し笑いするルード…
「んな、笑うなよルード、お前がさっきあんなこというから気になったんだろ…」
ヨシはルードの背中をポンと叩きながらいう。
「あんなこと?」
みずきが聞き返すと…
「ルードがみずきは俺の事、眼中にないみたいだっていいやがるから、そんなわけねーって…」
「だってさ、みずきにとって、アキラは恋人だろ、俺はアキラを狙う要注意な奴だろ、ヨシって…その点、何もないからなーって少し思っただけなのになー」
ルードは軽く笑っていうけれど…
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