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act.7-6
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「あそこ空いてる。」
社内の食堂で昼食をとることになった。
いつもの食堂に先輩がいることは、やっぱりどこか不思議で…。
「いただきます。」
「いただきます。」
心臓が落ち着かない。
「久しぶりだな。お前、全然変わってない。」
「本当ですか?少しは大人っぽくなってません?」
「なってねーな。」
「そんなー。」
先輩がクスッと笑った。
「先輩は、眼鏡外したんですね。」
「あぁ…、目が悪くなって合わなくなったから新しくして、ついでにコンタクトにしたんだよ。」
「そうだったんですか。」
さらにかっこよくなっちゃって…、彼女もいるんだろうな。
「それにしても同じ会社なんてすごい偶然ですよね!」
「そうだな。俺もさっきは驚いたよ。こんなところで会うなんてな。」
「俺もびっくりしました。先輩、新橋支店で働いてるんですか?」
「そう。添乗員。」
「本社にはよく来るんですか?」
「いや、今日はたまたま。広報部の取材を受けてたんだよ。」
「取材?」
「旅だより8月号の。」
「そうなんですか!すごいですね!」
なんだかよくわかんないけど、旅だより8月号絶対見なきゃ!
「悪い!もう行くわ。」
「え…。」
「13時までに新橋行かねーと。」
「あ、そうですよね。すいません。」
もうちょっと喋りたいけど、引き止めちゃだめだ。
「お前、今携帯持ってる?」
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