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act.10-3
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「お前、昨日の酔いつぶれてたけど、どこまで覚えてんの?」
「えーっと…。」
昨日のこと……
「先輩に…好きな人がいるってところまで……。」
そうだ。
そのことを受け止めたくなくて、忘れたくて、お酒に頼ったんだ…。
全然忘れてないじゃん。
「そうか…。それで、……お前は彼女とか好きな奴とかいるのか?」
「…え?」
「いんの?」
なんか意外……。
先輩が俺にそんなこと聞くなんて。
「彼女なんていませんよ。でも俺も好きな人はいます。」
それは先輩のことだけど、言えない。
だって先輩には好きな人がいるんだから。
「そうか…。どんな奴か聞いてもいいか?」
そう聞かれて俺は、真っ直ぐ先輩を見つめた。
「……年上で背が高くて、さりげなく優しくて…、……俺の初恋の人なんです。」
それは先輩なんだよって言う勇気はないくせに、気付いてほしいと思ってる自分が少しいる。
「ずっと、叶わないし忘れようって思ってたんですけど…、でもやっぱりわす「もういい。」
え?
「そういえばサラダもあったんだった。取ってくる。」
先輩?
どうしたの?
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