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act.10-6
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「だから、今度デートにでも誘うかと思ってんだけど、どこがいいと思う?」
デート…。
胸の奥が悲鳴をあげる。
痛い。
「…ぶ、無難に映画とか?俺、男だし参考になりませんよ。他の人に聞いた方がいいと思います。」
だからはやく、もうこの話は止めたい。
「いや、参考になるよ。映画か…。いいな、映画にするわ。ちなみにお前は今観たいやつとかあんの?」
「俺ですか?俺は、" 僕とポチの秘密の一週間 "っていう映画が観たくて……。」
「それって、どんな話?」
「えっと、耳が聞こえない主人公がある日犬を拾って、その犬も耳が聞こえなくて……、って感じの話です。なんか動物と人間の友情感動物語とか好きなんですよね、俺。」
「うん、なんか間崎っぽいな。」
クスッと先輩がすこし笑った。
「お、俺の観たい映画の話より、デートで観る映画決めないと。」
「決まったよもう。それにする。」
「え?本当にいいんですか?」
「あぁ。」
「先輩がその映画観るなんて、全然想像できないんですけど…。」
「うっせ。(笑)あいつもそれ観たいって言ってたの思い出したんだよ。」
「そう、だったんですか…。」
「でも、俺デートとかよくわかんねーんだよな。失敗するかも。」
「大丈夫ですよ、先輩なら。」
「そうか?あと、服も買いに行かねーと。……間崎、買いにいくの付き合ってくんない?」
「え?」
俺?!
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