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だから、おかしいんですって。
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「アイヴァン、こっち。僕の部屋来て」
「ジョナス様…逃げないので放してください…」
問答無用とばかりに手首を掴んで廊下を進んでいく主人。
コツコツ、という靴の音とペタペタ、という裸足の音が大理石の上で響く。それは次第にフカフカの絨毯によって消えた。
「取り敢えず今日はもう遅いから寝間着は僕のね。服とか靴は明日少し買いに行こう」
「ジョナス様…ですから、私はあくまで〝モノ〟でして、決して貴方と同等の立場ではないのです。
服など、今のままで事足りております。おかしい、です。奴隷にこのような待遇は相応しくありません」
事実、もう何年も伸びていない身長は着せられている服より幾分も小さい。買い換える必要など、皆無だ。
「駄目。足だって出掛ける時に裸足じゃ痛いでしょ。これから冬になって雪だって降るんだよ?」
…前の主人はその中を平然と裸足で、今よりずっと薄着で歩かせていたんだが…
「…まだ納得してない?じゃあ、こうすれば良いのかな」
主人は、少し意地悪く口角を上げた。
「『〝モノ〟にも手入れが必要』だよ?」
「…!」
…ズルイ。
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