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おはようございます
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―微睡んでいた意識は、たった一日で聴き慣れてしまった声によって急上昇させられた。
…だいぶ、聴き慣れないトーンであったけど。
「…………ゎぁああぁっ!?」
「…、ぅ……?」
「あ、あああアイヴァン!?何してるの!?何で僕たち抱き締め合って寝てるの!?」
「………少し待ってくださぃ…寝起き、で頭…が………ハッキリしないです…」
現状は…ベッドの上で主人と抱き合って寝てて…主人が目の前であたふた混乱して………あぁ、思い出した。
「…起きたら…ジョナス様、が…私のことを後ろから、抱き締めてて…」
「…あ…うん…昨日抱き締めて寝ても良いか訊いたのは覚えてる…」
少しずつ寝ぼけて霧のかかった頭を働かせていくと、だんだんこの姿勢にある経緯を思い出していった。
「…で、この王城の中の皆様が起床するよりも先に支度を整えようとしたら、ジョナス様の手が思った以上にきつくて放せず…」
「えっ」
「名前を呼ばれたので、諦めて寝返りをうって抱きつき返しました…」
「待ってなんで諦めちゃったの。ていうか何で諦めた後抱きつき返したの。そこは無理矢理逃げればいいじゃん…?」
「?」
逃げた方が良かったのだろうか?
「ジョナス様が少しでもゲームに面白味を感じていただけるよう、配慮のつもりだったのですが」
「どんな配慮!?」
ああ、でもこれはサービスし過ぎたかもしれない。
なが、され…そう………?
同じベッドで寝たこと、こうして軽口を交わすこと、面と向かって微笑み合うこと、同じ時間に起床するこ―………
「んん〜…取り敢えず、おはよう?」
「…おはよう、ございます」
こうして、対等に挨拶すること。
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