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授業のお時間です
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「…で、この国では………………」
朝食が終われば勉強。主人はこの国の身分比率を勉強していた。
「………そこの奴隷」
不意に声がかかったと思えば、今正に主人へ講義していた教師だった。
「何でございましょう」
「陛下に奴隷制度のことをお話しろ。実際に居たお前の方が詳しいだろうからな」
「………」
チラリ、何も言わない主人を見遣れば呆気に取られて何も聞こえておらず、こちらの視線にも気が付いていない様なので静かに前へ出る。
「…っあ、」
「…私ごときの説明で足りるのか分かりませんが」
絞り出されたような声はそのまま途切れた。
「奴隷にも、色々あります。
ひとつは、私のような闇市にて売られる違法的な奴隷。
もうひとつは普通の市場に売られる合法的な―奴隷一家の出の者。
最後に―……「待って…」はい?」
主人が青い顔をして制止をかけた。
「君、は…拐われて、奴隷になったの…?」
「ええ。そのご様子だと違法な奴隷についてはご存知なかったようですね」
「…っ!エドガーを呼んでっ!!」
耐えきれない、とでも言う様に主人は叫んだ。悲鳴でも上げたかの様に、それはそれは悲痛な声で。
「お待ちください。
どうせなので最後のひとつを終わらせましょう。
最後は、〝性奴隷〟です」
「アイヴァン…っやめて。
もうやめて。早くエドガーを呼んで。彼に話したいことがある」
その時、声を聞きつけたらしい〝エドガー〟氏が扉を開けた。
「―陛下?」
「エドガー…っ
ねぇ、どういう事なの…
もうこの国は違法な商売なんて無いんじゃなかったの?」
主人が、助けを求めるように、縋る様に問いかけた。その相手は、闇市のあの時、お供に付いていた騎士だった。
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