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外れ?
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「もうこの国は違法な商売なんて無いんじゃなかったの?」
ねぇ、どうして。
ありありと滲みでる疑問が主人を侵食している。
脳が、疑問と不審に侵されている。
その表情は、声は、初めて聞いた声の印象と同じ、『幼い』。
〝外れ〟、だろうか。
今にも折れてしまいそうな心が、声に表れていた。
「陛下…」
「ねえ、どうして?
取り締まったのなら、どうしてアイヴァンみたいな立場が今、存在しているの?」
「……………申し訳ございません」
「エドガー?」
その場に跪き、深く頭を下げて謝罪するエドガー氏とその姿を悲しげに見つめる涙声の主人。背後で教師はオロオロしていた。
「現在、この国の違法商売・違法市場などは取り締まり切れていないのが現状でございます。
昨日ご案内したあの地下市、あそこも違法商売者の塊でございます」
世の中の情勢もまともに把握させられないまま王位継承権第一位、か。世も末だな。
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