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奴隷としての存在意義とは
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虐げられ、這いつくばされ、昏く生を終える。
まあ、言ってしまえば、ソレが奴隷として歩む人生の宿命で、運命で、定めで、定義で、義務なのだから、抗い様のないキメゴトなのだから、仕方ない、のだけれど。
どうしても人間としてのサガは残って、〝俺〟のままでいるのはその生活に耐えられなくて、もともとの××を棄てて別の人格を装った仮面を作った。
それが、『イヴォン』。もしくは、『アイヴァン』。
道具として、物として、やっと板についてきたその仮面が、何年も掛けて築いてきたその仮面が、たったの十数時間で崩された?
そう簡単に絆されちゃ何のためにそんな頑張りをしたのかも分からない。
苦しいのも楽しいのも痛いのも悲しいのもつらいのも全部忘れていた筈なのに。
それはただ、忘れたと錯覚していただけで、本当は人間としてきちんと根深く身についていた。
人間の本質は変えられないと、更なる絶望を教えたのは皮肉にもジョナス・アーノルド・エインワーズ…俺を救おうとするその人だった。
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