アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
闖入者
-
血液の不足が酸素の不足を引き起こしていた。幾ら息を荒らげても一向に身体が満たされない。苦しくて、朦朧としていくのに意識はどうしてか途切れない。
「…………貴方の身売り、の様な…笑みは変わり、ません……ね……」
「そうか?お前の女の様な華奢な身体つきも、中々だと思うがな」
―それこそ身売りのようだぞ?
切れ長の瞳がほんの少し細められ、口角がこれ以上にない程上がっている。
元主―クロード卿はひどく機嫌がいいらしい。
―チャキ、……………カン……ッ
ふと、不自然な音が耳を突いた。鎧のような、劔のような…
「…随分お早いお客だな…」
オキャク、とは一体何なのか。
「さて、選択の時間の様だぞ。オウジ」
扉に顔を向けたまま、目だけをこちらに寄越してまた艷やかな流し目で微笑んだ。
オウジというのが主人のことではないのは明白だ。
「我が王国、王位継承権第3位様?」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
37 / 47