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見鬼
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俺は相川 宴(アイカワ エン)。
小さい頃から虚弱体質でこの歳まで生きるのは奇跡と言われるくらいに貧弱だった俺は、今年から高校生だ。
「うっうっ、宴がっ、俺と同じ制服っ、俺は嬉しいぞ!まさか、あの宴がっ、朝礼も貧血で倒れる宴が高校生になれるって...!!」
「玲、恥ずかしいから!ガタイのいい大男が泣くとか気色悪い!」
幼馴染みの鬼塚 玲(オニヅカ レイ)は生まれて間もない頃から一緒にいたから、俺の超虚弱体質を一番理解しているのは彼だけ。
その所為か過保護で制服の採寸の時からずっとこれ。
...周りの視線が痛い。
「おい、クラス行くぞ。」
「ぐすっ、おう...あ、おんぶするか?」
「するかよ高校生にもなって...」
俺達が入学した高校は共学だけど男女で校舎が別れているという、実質男子校。
自慢じゃないがひょろくて女顔のせいで昔から女の子のオモチャにされてきたので、少し安心した。
「なぁ、宴?」
「なに」
「...ここも結構"多い"な」
「...」
傍から見れば入学式が終わって落ち着かない生徒で溢れかえった普通の廊下。
だけど俺達の目からは、そうは見えない。
「賑やかだからつられて来たんだろうね」
「害がないようだし、放っておくか?」
「うん...気分悪いな」
談笑する生徒の背後、足元に腐って人の原型もない奴ら。
俺と玲は"見鬼"と言われるやつで、霊や神仏が見えたりする。
もしかしたら、とは思ったけどこんなにいるとは思ってはいなかった。
「んんんん~俺帰りたい」
「待てって!せめてクラスに顔出してからにしなさい!」
「やだこのオカン...鬼...」
「鬼塚だ!」
玲の剛腕で抱えられ教室まで強制連行。
途中で足首に浮遊霊が絡まったけど玲が踏んづけてしまった。
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