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朝食
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すこし落ち着いてきたのを確認してから秋人を抱き上げる。
……軽いな
「……ん、うぅぅ……だ、れ…?」
いきなり抱き上げられ驚いたのか、俺を見下ろし怯える声で聞いてきた。
……やっぱり覚えてないのか
「初めまして。私は今日から秋人様の執事となる杉田 晶(すぎた あきら)と申します。……これからは何でも私を頼ってくださいね」
「……あ…きら?…はじめ、まして?」
戸惑いながら秋人は呟くが、何かを思い出すことはなかった。
秋人を抱いて広いリビングへと向かった。
秋人は意識してないのか分からないが、さっきからお腹が鳴っていた。
「秋人…様。なにか食べたいものはございますか?」
慣れない呼び方につまずいてしまったが、秋人は気にしてないみたいだった。
「……わかん、ない」
「じゃあスープにしましょう。コーンスープがお好きでしたよね?」
「……?」
久しぶりに部屋から出て不安を隠せない秋人に、優しく笑って目の前にコーンスープをもっていく。
まだ秋人が小さかったころ、よく飲んでいたことを思い出して懐かしくなる。
秋人は目の前に置かれたスープをジッと見たあと、恐る恐るスプーンを口に運んでいった。
「………おいしい!!」
「!!よかった……パンも召しあがりますか?」
「………」
秋人にそう聞くと、嬉しそうにコクコク頷いた。
ふふっと笑いながら食べやすいように一口サイズに切っていくと、秋人はよほどお腹が空いてたのかパクパクと食べていった。
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