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はじめまして♪
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「ねえねえ杉田くん!前の学校ってどこ言ってたのー?」
「ねえ!黒田くん?ってどうして髪白いの?」
「てかなんで抱いたままなのー?」
………
HRがおわったと同時に人が集まってきた。いろんな質問がとんできて正直帰りたくなった。
そのなかでも、秋人を抱いたままなのが1番不思議なようで、自然と視線が秋人に集まっていく。
「……あ…うぅ…」
秋人は怯えたようにおれの胸に顔をおしつけて隠れようとした。
その瞬間、男からも女からも『可愛い!!』というなんとも男に不似合いの言葉が響いた。
「かわいい〜っ!秋人くんって白くてふわふわしてるからウサギみたいね♡」
「目も大きくて肌も白くて…もう私たち負けちゃったなあ〜♡」
そして女生徒が笑顔で秋人に触れようと手をのばしてきた。
「……っツ!?」
その瞬間一段とビクッと肩をゆらし、ギリギリとおれの肩を掴んできた。
どうやらまだ他人に触れられることが怖いみたいだ。
「…っあ、ご、ごめんね〜」
「そんな怖がんないでも大丈夫よ〜」
「そうそう!もうみんな友達なんだし!!」
「…とも…だち…?」
さっきまでガタガタと震えていたのがウソのように、友達という単語を耳にした途端ピタッと止んだ。
「うん友達だよ!だからなにか困ったときはどんどん言ってね!!」
「あ…りがと…う……」
「………」
秋人がはにかみながらそう言ったあとに、おれも笑顔で一礼した。おれの肩を掴んでいた力が弱まったのが分かった。
みんなほんとに良い人ばかりだ。
まあ教室の端にガラの悪そうな奴や化粧が濃い連中は数人いるが気にしないことにする。
和やかな雰囲気のまま質問に応えていたら、いきなり教室の扉が豪快に開かれ、そこから金髪でピアスを何箇所か開けた男が入ってきた。
「……なんだぁ?そいつ」
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