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初めての自覚
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秋人がその頬をゆるめる。
その大きな瞳を細めてふわっと笑ったのを見た瞬間、ここの空間だけ別の世界にいるみたいに花咲いた。
これこそ心の底からの笑顔だと思った。
怖いくらいに美しい。
「なんだ……笑えんじゃん!!」
なんでだろ、
すっげえ嬉しい…ッッ!!!
でも、秋人はすぐにキョトンとした顔にもどり、首をかしげてた。
その様子を見てた母と父は、秋人の側まで行きギュッと優しく抱きしめた。
「っううう…可愛いぃ!!!!もーうちの子に欲しいくらいだわぁ」
「ホントにねぇ。居るものだねぇ…こんな宝石みたいな子って……」
よしよしと母が一通り撫でたあとに、そう父が呟いた。
俺は、秋人のこと…まだちっとも知らない。
だけど今はそんなんどうでもいい。
……俺は何度だって、秋人を笑顔にしてやりたい。
だから俺が…ずっとずっとお前を守ってやる。
初めてなんだ
こんなに誰かに目が釘付けになったこと。
初めてなんだ…
こんなに誰かを守ってやりてェって思ったこと。
…初めてなんだよ。
俺は今………お前に惹かれてる。
湧き上がるこの感情にじわじわと顔が熱くなり、バッと秋人から視線を逸らす。
バクバクと高鳴る心臓が、この感情の答えを叫んでる。
………好きだ。
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