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「ち、違うんだ阿川……!俺の方こそ下らない嫉妬でお前のことをずっと妬んでいた……!」
「こんな奴がお前の先輩だなって失望しただろ…!本当の俺はこんな奴なんだ……!お前の前で偉そうにして、何でもできた奴にみえても、中身はこんな奴なんだよ……!」
「妬むくらいならお前よりも、もっと頑張んなきゃいけないのに俺はそんなことさえ見失っていた…!」
「謝るのは俺のほうなんだ……!」
「阿川、お前に迷惑ばかりかけてすまなかった……!八つ当たりしてコキつかって、酷いことをしたことをどうか許して欲しい……!」
「お前に何度か仕事を手伝ってもらった時、有難うと言いたかった……!でもそんな簡単なことさえ言えないくらい、俺はダメな奴になって……!」
「本当に……本当にっ……!」
「本当にすまなっ……!」
「うわぁああああああああーーーっ!」
葛城は両手を地面について頭を下げると、逆に彼に土下座して謝った。そして大声を出して泣いた。
誰もいない真夜中の駅に、一人の男の悲しみの声と、懺悔の声がこだました。阿川は泣き伏せる葛城に何も言えずに黙って口を閉ざした。
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