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阿川は俺の側を離れると一端、喫煙所から出て行った。逃げるなら今しかないと思った俺は、ベルトで縛られた両手を外そうとベンチの上で暴れた。
どんなに引っ張っても体を左右に振ってもベルトは緩まなかった。
クソ……
阿川の野郎……
あいつに対して腹ただしさを感じないといえば、嘘になる。むしろ殴りたい気分だった。
あいつに散々、体を弄ばれたことに怒りと、やるせなさを感じていた。それに平行してあいつの支配に呑み込まれそうな、もう一人の自分がいた。
このままでは……
このままでは、自分じゃなくなる………
その得たいの知れない妙な支配は、自分さえも変わってしまいそうな、そんな恐怖が心のどこかにはあった。
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