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「葛城さん気がつきましたか?」
あがわ
「阿川……!?」
「なんでお前がここに……!?」
「あー、僕達どうやら終電まで乗ってしまったようです。僕も貴方とおなじように、電車の中で眠ってしまったみたいで。気がついたらここで降ろされてました」
阿川は呑気な口調でそう話た。
「しまった……!」
「俺としたことが電車の中で眠ってしまった……!」
「これじゃあ、家に帰れないじゃないか!!」
俺は駅のホームでウロウロしながら慌てた。だが、阿川だけは妙に落ち着いていた。
「何故お前は落ち着いていられるんだ……!?」
「家に帰れないんだぞ……!?」
「そう言われても……」
阿川はそう言って、ヘラァとした顔で頭をかいていた。
俺は阿川のそういう所が嫌いだった。
俺よりも二つも年下で、去年入ってきた新人だ。
阿川は仕事は出来るが、どこか抜けてる性格で、マイペース。そこに俺は苛立ちを隠せなかった。
俺はそういう呑気な奴をみるとムカついてくる。なので阿川みたいな奴は、俺にとって嫌いなタイプだった。
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