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「あ~あ。葛城先輩、もったいないじゃないですか?」
ブツブツブツ。
阿川は近くて話すと、落ちた焼鳥を拾っていた。
俺は彼に謝ることもなく、ふて寝した。
そうしているうちにあいつの気配がなくなった。
そこで気になって後ろを振り返ると、あいつがいなかった。ただあいつの鞄とビニール袋だけが置いてあった。
「阿川……?」
「おい、いるんだろ……!?」
誰もいない駅のホームに一人とりのこされた俺は、そこで急に不安になった。辺りは真っ暗で、静かな駅が余計に不気味に感じさせた。暗闇の中で鈴虫の音だけが響いた。
一人でこんなところにいるだけでも怖い。俺は怖いのが昔から苦手だったから、こんなシチュエーションは耐れなかった。さっきまでウザいヤツと思っていたあいつがいなくなると急に心細くなった。
一人でこんなところにいるなんて……。
阿川の奴、どこに行った……?
ベンチから起き上がると、俺はいなくなった阿川を探しにしらみ潰しに探し歩いた。
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