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「って、退職したヤツが何言ってるんだって感じなんですけどね……。ああ、その事なら心配は要りません。俺ならすぐに他の所でもやって行けそうですし――」
「阿川…――」
葛城は阿川のその言葉に呆然と、立ち尽くしたのだった。
「えっと…あとそうでした。葛城さんが来ない間に俺が代わりに仕事片付けておきました。だってそれって俺のせいでもありますし、それに放っておきますと貴方の机にドンドン仕事が溜まると思いましたから――。それに今だから言えますけど、戸田って結構イヤな奴なんですよね。貴方のことばかり嫌がらせしてるのみれば解りますよ」
阿川は彼にそう話すと、自分の頭を触りながら少し笑った。そして再び真剣な表情で話しかけた。
「だからお願いです葛城さん、俺のせいでここを辞めないで下さい!俺は貴方に辞めて欲しくないんですっ!」
彼はそう話すと葛城の前でお辞儀したのだった。その姿は心のそこから、彼に対して謝罪の気持ちで一杯だった。葛城は阿川の詫びる姿に心を乱されたのだった。
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