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僕の初挑戦
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いつもよりかなり手を抜いて、倒れたり心配されたりしないようにしていたのに。
どうやら、僕が思っていたより事実ははるかに残酷だったらしい。
お母さんにより急いで連れていかれた病院で告げられたコト。
内蔵の弱体化。
さっすが、余命3ヶ月。
肺も、心臓も、何もかも。
僕の体はもうボロボロらしい。
お医者さんによると、「もう少し後に現れる筈だった症状が、身体への負担により早く現れた」とのこと。
それと、今回の検査で病気の進行の仕方が大体わかった。
普通、余命3ヶ月と言ったら立つのもやっとなのに、僕は普通に学校にも行っている。
このことから、この病気は進行が緩やかなのではなく、これ以上悪化はしないということ。
つまり、これ以上悪化した時は、僕が死ぬ時だということ。
治療法がない今、治す術はない。
それでも、少しでも余命を伸ばすために入院を勧められた。
まぁ、断ったんだけどね。
わかってる。
お母さんには申し訳ないことをしてることも。
どんなに危険なことをしてるかも。
でも、まだ終わってない。
伝えられてない。
「ありがとう」の気持ち。
返せてない。
僕がもらった「幸せ」。
そんなんじゃ終われない。
「学校の先生には僕から事情を話します。
次に倒れたら、今度こそ入院もします。
だから、最後の我が儘をさせて下さい。」
そう言ったら、先生も渋々納得してくれた。
お母さんも、泣きながら「アズマの好きなように生きて」と言ってくれた。
………やっぱり、僕は幸せ者だ。
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