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①佐和田政宗
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俺は、何やってんだろーな。
そう、心の中で呟く。
先輩が部屋を出て行ってから
しばらく体が動かなかった。
コンコン...
静寂に包まれた部屋に
扉をノックする音が響く。
「政宗~入るよ」
ガチャ...と音を出し声の主が中に入ってくる。
「政宗?大丈夫か?」
俺の肩にポンと手を置き、少しばかり揺する、この人は
俺の唯一の信頼できる親戚の秋人さん。
「大丈夫です」
俺はニッコリと笑顔で答える。
秋人さんは、俺の顔を見るとはぁ...とため息をこぼす。
「何があった」
俺は視線を下にさげた。
嗚呼、この人に嘘は通じないんだった。
「秋人さん、せんぱ...さっき出て行った人大丈夫でしたか…?」
「ん?あぁ...宮野くん..だっけ??喧嘩でもしたのか?男なのに泣きそうな顔して帰ってったぞ」
「そうですか...」
先輩を泣かせてしまったかな。
先輩...俺を嫌いになったかな
ああ、元々俺が一方的に好いていただけだっけ。
「秋人さん、お願いがあるんだけど...悠太をしばらく預かってもらえませんか?」
「悠太?....あー政宗の弟か..」
秋人さんは、察しがついたのか
「お前がそう言うって事は、原因は親父さんか....?」
「....」
頷くと秋人さんは、俺の頭を撫でる。
「分かった、お前も気をつけろよ」
「はい、じゃ、帰ります
すみません、急に上がり込んじゃって」
「いいって .. なんかあったらいつでも来いよ」
俺は、微笑みきれてない笑みで返すと
秋人さんのホテルを出た。
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