アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
季節外れの転校生5 千鶴side
-
門の前に着くとすでに例の転校生は来ていた
パッと見てすぐにオタクだと思った
長い前髪、厚底メガネ、こんな奴のために時間を割いてると思うと余計イライラした
車に乗せてサッサと理事長室まで案内して仕事に戻るため急いで車に乗せた
転校生はさっきから一言もしゃべらず、ずっとなにかを考えているようだった
しゃべらなくて良かったと少しホッとして車を出て校舎に入ろうとした時
「あのー瀧先輩…」
声をかけられた、急いで戻りたいと思っているのにというイライラした気持ちを隠し、笑顔で用件を聞いたら
呆れた事にもう大丈夫と言ってきた
転校したての人間のどこが、なにが大丈夫なんだ?
余計なことに時間を取らせないで欲しい
そういう気持ちを隠して足を出そうとした時驚きの言葉が返ってきた
「なら、その作り笑顔やめてもらえませんか?
俺、作り笑顔の人とは一分一秒も一緒にいたくないんです」
「⁈」
…ものすごく驚いた、今まで気づかれたことなかったから
「何故、私が作っていると分かったんですか?」
兎にも角にもここが一番重要だ
理由を聞いたら"癖みたいなものだ"と言われた
癖⁇そんな癖あるのだろうか?
よく分からないが一番聞きたい事を聞いてみた
「でも私が真顔でいたら怖いでしょう?」
そしたら、彼はハテナマークを頭の上にいっぱいならべて
笑いたくもないのに笑ってるほうが怖い
と言った
想像してみたら確かにそう思い
バカらしくなって思わず笑ってしまった
「あなたのいう通りですね」
と自然に微笑んで言うと
「瀧先輩はそっちの笑顔のほうがいいですね」
と言われ、真っ赤になってしまった
千鶴side end
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
8 / 166