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逆恨み8 晃side
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晃side
蓮の足は物凄い速さだった
くそっ
足怪我してるんじゃねーのかよ!
そんな足で走ってんじゃねーよ!
途中で蓮を見失ってしまった
チッ
どこ行きやがった
外を見ると中庭に居る蓮を見つけた
「蓮‼︎」
呼ぶと肩が跳ねた
なんでそんなにビビってんだ?
名前呼ばれただけで、ビクつくほど俺はお前に酷いことしたのか?
「大丈夫か?」
「大丈夫です、保健室戻りましょう」
⁇
こいつ変だぞ
それから保健室に戻ったのだが、どうもさっきからずっと違和感が拭えない
「ご迷惑おかけして申し訳ありませんでした」
「西園寺君大丈夫かい?
こっちこそ、君の気に触るような事しちゃったみたいでごめんね?」
「いえ、斎藤先生は悪くないので
取り乱してしまってすいません」
そう言って蓮は笑っているが、何かがおかしい
特に保健室に入ってから余計におかしくなった
斎藤先生も京夜も蓮の異変に気付いたらしく、眉間に皺を寄せて怪訝な顔をしている
まるで蓮が蓮じゃないみたいだ
ここに居るのにここに居ない感じがする
ガラスケースの中に入ってこっちを見てるような……
「西園寺君、右足はただの打撲のようだから問題ないよ
湿布貼って2、3日過ごしたら大丈夫だから」
「すいません、ありがとうございます」
治療が終わったが、どうしても違和感がまとわり付いて離れない
「蓮!ちょっとこちっちに来い!」
「えっ会長?」
そう言って俺は蓮の腕を掴んで保健室を出た
もちろん蓮が歩きやすいようにゆっくりだが
蓮はちゃんと付いてきた
保健室から離れて誰も居ないのを確認すると、俺は蓮を抱きしめた
「えっえっえ?会長⁉︎」
「悪い、あんなに嫌がるとは思わなかったんだ」
「いえ、会長は悪くありませんから
でも、もうすごいこのままでいいですか?」
「ああ」
そう言うと蓮は俺の背中に手を回して、抱きついてきた
…頼むから元に戻ってこい蓮
晃side end
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