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学園祭9
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「邪魔するぜ」
会長が保健室のドアを開けるとクラッカーの音が鳴り響いた
「おめでとうございます!ここがゴールです」
クラッカーを持った斎藤先生がそう言った
斎藤先生使われてるなー
普通実行委員長がやる役だろうに…
「ここがゴールかよ!」
「そうです、はいこれが景品です」
そう言って会長に斎藤先生はチケットの様な物を渡した
「おい、これ5枚しかねーぞ」
「そうなんですけど……なんか実行委員長の話だと確実に1人は使わないから5枚でいいみたいで、使うのは明後日らしいからそれまで会長が預かっておいてくれとのことです」
「…………」
斎藤先生の言葉にみんなで口を閉ざす
……何それその1人はどーなる訳?
「ところで、西園寺君はどこに行ったんですか?」
五十嵐先輩の後ろに居て見えていないのだろうから、先輩の背中からひょっこり顔を出し先生に手を振った
俺は斎藤先生なら手を振りかえすであろうと予想していたのだが、先生は口に手を当てて悩む仕草をしていた
あれ⁇
予想と違う反応にびっくりしながらも、斎藤先生の反応を待つ事にした
しばらくして先生は悲しい顔で謝ってきた
「すみません、君はどこのどなた様ですか?
君の様な美形は一度会えば忘れるはずがないのですが…」
その言葉に俺は目を丸くし、会長達は全員で笑い出した
⁇⁇⁇
「ちょっなんで花園君達は笑ってるんですか⁈
笑ってる暇があったら紹介して下さいよ!」
「ははっあーー、笑った!
ブッ…クククダメだ止まんねー……先生、こいつ蓮だぜ」
「……………西園寺君⁉︎」
え?なんでそんなに驚くの?
「はあ……先生そんなに分かりませんでしたか?」
「いえっあのっ……すみません
まさか女装で化粧をしてるとは思わなかったので」
女装?化粧?そんなのしてるつもりはないんだけとなー
その言葉を聞いて益々会長達は笑い出す
俺が頭にハテナマークを浮かべているのが斎藤先生にも分かったのだろう
斎藤先生は千鶴先輩に事情を聞こうと彼を見て、千鶴先輩は視線に気づき斎藤先生の耳元でこう話していた
「先生違いますよ、蓮君は女装もしてなければ化粧もしてません
彼の服装は男性用のパイロット服です」
千鶴先輩にとっては小声だし、多分隣にいた会長にも聞こえてはいないのだろうが俺には丸聞こえだ
それを聞いた斎藤先生は大きな声で「えっ?そうなの⁉︎」なんて叫んでる
もうヤダ…誰か何とかして…
斎藤先生は気まずそうに
「ごめんね西園寺君、えっと…その…」
「いえ、いいですよ
今日はよくあったんで!」
若干怒りってる感じで言うと笑っていた会長達もやっと笑うのを止めてくれた
そこに放送が入った
「全校生徒の皆さん!学園祭楽しめましたか⁈
間も無く学園祭1日目が終わります!投票はお済みでしょうか?まだの人は是非お急ぎ下さい!そして明日を期待して待ってて下さい!
それでは明日も学園祭を盛り上げていきましょう‼︎」
…………忘れてた
明日は訳も分からない投票が有るんだ…
明日の投票の事を考えると今から溜め息しか出ない
でも明日は会長と回れると思うと今からウキウキするのも事実である
……明日何もないといいなー
思わずそう願わずにはいられない学園祭1日目となった
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