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学園祭19
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会長に優しくキスをされた
それが俺の涙腺を崩壊させる結果になってしまった
会長に軽蔑されると思っていたのでなかなか涙が止まらない
会長は泣いてる俺を優しく抱きしめ背中をさすってくれてる
ようやく止まった頃にはすっかり日も暮れはじめていた
「落ち着いたか?」
「はい、もう大丈夫です」
「……でも、まだ顔色悪いぞ」
ピシッと効果音が聞こえるぐらい俺の体は固まってしまったが、それも一瞬の事だったので気づかれないように平静を装う
「気のせい、ですよ」
会長は俺が嘘をついてる事が分かったのだろう、眉をひそめている
「……蓮、俺は今日お前に告白した
そして蓮も俺に好きだと言ってれた」
「……」
「つまり俺は今日お前の彼氏になったんだ
だからもっと頼れよ」
「……」
頼れ、そう言われたのは初めてだった
真剣な眼差しで、でもちょっと切なげな瞳でそう言われるが人にどれくらい頼っていいのか分からない
それに既に今回の事では十分に頼っているし、これ以上どうすればいいのかも分からない
俯いていた顔を持ち上げられ、目を合わせてもう一度同じ質問を繰り返される
まるで俺の嘘を見透かすような目に負け本当の事を話す
「薬の効果は抜けたんですけど…その、頭痛が…」
薬を摂取した直後よりは落ち着いてきたが、薬が体に残っているらしく頭痛が治らない
…媚薬の効果が切れれば元に戻ると期待してたんだけどなー
「息が整わないのも、体の熱が下がらないのもそのせいか?」
……そこまでバレてたのか
次から演技力を高める必要があると考えながらも、言い訳を考える
「風邪でも、引いたんでしょう
これ以上一緒にいて、移したくないので俺部屋に戻りますね」
考えに考えて思いついたのがこんな嘘丸わかりの内容だった
…俺バカだろ
キスまでしといて何が移したくないだよ
既に手遅れだっつーの!
案の定会長は俺の嘘に気づき抱きしめられたた腕に力が入り拘束される
「じゃあ尚更帰すわけにはいかねーな
今日は泊まってけ」
…………無理だ
予想外の事ばっかりが起こり、会長の告白でパンク寸前の頭はこれ以上会長と一緒にいれば確実にパンクするだろう
「でも、迷惑になるので…」
「だ、か、ら!俺はお前の彼氏なんだから迷惑かけろって言ってんだよ!
いいな今日は泊まってけ、これは会長命令だ」
「……はい」
「安心しろ、病人には手出さねーよ」
「っ!別に俺何にも言ってません!」
頭痛どころじゃなくなってしまった、この状況をどうすればいいのか頭を悩ませる
しかし会長命令と言われてしまえば逆らうことは出来ない
泊まるという事は続きを考えといた方がいいのか、それともそんな事を考えてる俺がおかしいのか、会長の言葉を信じていいのか
少し冷静になれば分かる事が、頭痛と突然起こった泊まるという事実に全然頭が働かなかった
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