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学園祭21
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雨の中泥だらけの道を裸足で走っいた
はぁっ……はっ……っ…はっ
『おい、そっち行ったぞ!』
『早く捕まえろ!』
後ろから複数の男達が追ってくる
急げ!もっと遠くまで逃げないと捕まる!
しかし幼い子供の足では簡単に追いつかれてしまう
『いたぞ!捕まえた!』
追ってきた男の中の1人に腕を掴まれた途端一瞬にして場所が変わる
両手、両足に手枷がはめられその鎖はベッドの上と下に繋がれて大の字の格好で寝かされていた
声は恐怖で出ない
一生懸命手足をばたつかせて外そうと試みるが、虚しくも鎖がジャラジャラとなるだけだった
『大人しくしろ!』
パシンッと切りのいい音が響いた
一瞬何が起きたのか分からなかったが、次第にじんっと頬が痛み始め、やっと打たれた事を知る
『おい!あんまり乱暴に扱うな大事な-ーなんだから』
『チッ』
『さっさと仕事するぞ』
そう言って白衣を着た手が伸びてくる
いやだ!触るな!
「っ‼︎…はぁっはぁっはぁっ!」
汗びっしょりで息が乱れて、心臓が痛いほどドクドク動いている
起き上がって自分の心臓を掴んで落ち着かせる
ゆっくりと息を吐いて辺りを見回すと隣に健やかな寝息を立てている会長が目に入った
……そうか
昨日は12時まで会長と話してソファで俺が寝るって言ったら、会長もソファで寝るとか言い始めたから2人で一緒にベッドで寝たんだ
ベッドはキングサイズで問題なかったし
……はぁぁぁー
最悪…実行委員がトラウマばっかり思い起こさせるからこんな夢を見たんだ
時計を見ると1時を示していた
……寝てから30分経ったってところだな
まあまあ俺にしては上出来ってところだろう
ふーと息をついてベッドから出て喉が異様に乾いていためキッチンへ向かう
コップに水を入れて一気に飲み干して、また一息つく
はぁー
会長が隣にいてくれてよかったー
じゃなきゃ今頃パニックだったろうなー
昨日は拘束されたから今日みたいな事にならない様に寝てないんだよねー
会長を起こさないようにベッドに上がったつもりだったが、無理だったようだ
「んっ……れん?」
寝ぼけている様な声を出し、目を瞑ったまま俺がいるはずの場所をトントンと手で叩いている
「すみません、起こしてしまいましたか?」
なるべく小声で話したら声がした方に会長は腕を伸ばして、俺の首に回し引き寄せた
⁉︎⁉︎
一瞬で顔と会長の胸が近くなり腰に手を回され、足の間に会長の足を入れられ絡めるように巻き付けられる
っ!近い!
起きてるのか確認しようと首を斜め上に上げると綺麗な寝顔がドアップで目に入る
慌てて下を向いて抜け出そうとするが、腰と足に力がかかっていて抜けだせない
……まさかこんな心臓に悪い時間が朝まで続くのか?
ドキドキとさっきとは違った意味で心臓が痛いほど動いている
ジタバタして会長を起こすのも気が引けたので、諦めて会長の胸に耳をくっ付けるとトクトクと心地良い心臓の音が聞こえた
俺はその音を聞きながら目を瞑るといつの間にか意識を手放していた
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