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遊園地デート11 晃side
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晃side
観覧車に乗りたいと言ったのも、俺の隣に移動したいと言ったのも、観覧車の中でキスしてきたのも蓮
積極的なのはウエルカムなのだが、場所を考えて欲しい
観覧車の中でキスされた時は、本当にこいつどうしようか?と悩んだ
キスしといて、顔が真っ赤とか呟いた俺の彼氏は、俺がどれだけあの場で理性を保つことに必死だったか全然全く分かってない
今は帰りの電車で嬉しそうに昨日撮った写真をカメラで見てる
「よく撮れてるか?」
「はい!俺この写真が1番好きなんで欲しいんですけどいいですか?」
それはさっき観覧車で2人でくっついて撮った写真で俺が1番気に入っているものだった
「あぁ、焼き回ししてやるよ」
「ありがとうございます!」
同じのが1番好きって可愛い過ぎだろ
どこまで俺のつぼを突けば気がすむんだ…
2人で写真を見て、その時の話で盛り上がりながら寮に帰った
寮に着いて蓮の部屋の前で、また明日って言おうとした時だった
「あの良かったら俺の部屋で夕食、食べていきませんか?
今から用意するので時間かかっちゃいますし、あり物で作るので大したものは作れませんが」
蓮から誘ってくれたのだ
もちろん俺は二つ返事で了承した
「そこのソファで待ってて下さい
何もないので暇潰しも出来ない部屋ですみません」
蓮は俺にソファを勧めるとすぐに夕食の準備を始めた
……確かに何もない部屋だな
失礼にもこんな事を思えるぐらい何もない
娯楽はテレビしかないが、このテレビはもともと備え付けの物で蓮の私物ではないだろう
時計すらないし、何より生活感がない
どちらかと言うと物が多い俺の部屋とは大違いだった
前に風邪で泊まった時はそこまで気が回らなかったが、まるでモデルルームにいる気分だ
いくらアメリカに行っていたと言っても少しおかしい
…時計ぐらいは置いとくよな?
「なぁこの部屋に時計って置いてねーのか?」
「えっ?…あー、この部屋はあまり使わないんで置いてないんです」
は?リビング使わねーってどんな生活だよ?
「じゃあお前普段どこに居るわけ?」
「寝室の隣の部屋です」
あーパソコンが備え付けられている部屋か
あそこは一度パソコン始めたらなかなか出ていかせない、という魔物がいるかもしれないぐらいパソコンに熱中できるからな
俺もたまに使うと1日をそこで過ごす時がある
「ほどほどにしとけよ?」
「そーですね、ありがとうございます」
ちょうど野菜を切っていて俯いていたので、表情は分かりにくかったが、口がニッコリと笑っていた気がした
「ら…晃……晃………晃」
ん?この声、前にも1度聞いたことがある気がする
まるで好きだと言われているような優しくて、温かい声
いつ?どこで聞いたんだ?
「…ん、………蓮?」
「晃、出来ましたよ
お待たせしてすみません」
「いや、ありがとうな」
……寝てたのか、蓮に悪いことしたな
「用意も出来てるんで食べましょうか」
「あぁ、じゃあいただきます
…………美味い!」
「そうですか…良かったです」
そーいえばさっきの声は蓮だよな
ここには俺と蓮しか居ないんだし…
…もう少しでさっきの声をいつ聞いたか思い出せそうなんだけどな
「なぁ蓮は俺の名前呼んだのって昨日が初めてだよな?」
「ごっきゅっん…ゲホッ、ゴホッ…」
ごっきゅっんってすごい音したぞ
「お、おい……大丈夫か?」
「…………いきなりなんですか?」
「や、なんとなくだ」
「そうですか」
そう言った蓮は普段と変わらないように見えたが耳が真っ赤だった
⁇なんで耳真っ赤なんだよ
そんな変な質問してねーよな?
それもなんか微妙に躱されたし…
自分でなんとなくって答えといて、もう一度聞くのも躊躇われる
結局、もう一度同じ質問が出来ずに俺は自分の部屋に帰った
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