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転校生⁉︎11 晃side
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晃side
「堪忍な、蓮は今手が離せへんねん
多分花園君が来た事も気づかへんと思うけど気にしたらあかんで」
「俺が来た事も気づかないってどういう事ですか?」
「蓮は今集中してるさかい、耳の聞こえる範囲を自分の周りだけにしとるんや
せやから部屋に入っても普通の声の大きさで話しても、大騒ぎしても大丈夫やで」
……それはそれだけ忙しいという事になるのだから、逆に大丈夫じゃないのでは?
リビングのドアの前でそう説明され、ドアを開けると目に飛び込んで来たのはパソコンを伏せ目がちで見て、鬱陶しそうに髪をかきあげる蓮の姿だった
酷く艶っぽいその姿にゴクンと喉を鳴らして見つめるが、虎賢さんの言う通り蓮は俺に気づくことなく今度はすごいスピードでキーボードを叩き始めた
……表情はいつもと変わんねーけど、なんか切羽詰まってる感じで新鮮だな
「ちょうどええタイミングや!花園君に頼みがあんねん」
「何ですか?」
「蓮に休憩を取らせたいんやけど、蓮がいう事に聞かへんねん
もう6時間この状態で、昼食もまだやねん」
6時間⁉︎ぶっ続けでこんな事してんのか⁉︎
「俺も早よ休憩させたいんやけどな…今、蓮が髪をかきあげたやろ?それな蓮がイライラしてる時にする癖なんねん」
苛立ってる⁉︎
この表情一つ変えてない状況で⁉︎
あの艶っぽいだけの行動が⁉︎
「えっ?だってマジでそんな顔一つも…」
「そーなんや、だから言うたやろ?
顔色一つ変えへんでこなすてな」
言われたがここまでとは想像以上だ…
「そこでや!花園君には蓮の昼食を作って蓮に休憩を取らせて欲しいねん
多分やけど、花園君の言う事なら蓮も素直に聞くと思うねん」
幼馴染みの虎賢さんにどうにか出来ないものを俺がどうにか出来るとは考えにくいのだが…
「頼む!放っとくとこのまま後4時間は続ける気や」
4時間…普通の人間なら考えられないが、蓮だ
やっても可笑しくない
「分かりました…ですが期待しないで下さい
俺の言う事でも聞く保証はありませんから」
「いや、多分大丈夫や」
その自信はどこから来るんだ
キッチンに向かい冷蔵庫の中を確認し、卵を取り出して料理を始めた
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