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パーティー4
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犯人ともう一人は会長のお父さんから借りた部屋に入っていった
俺も隣の部屋に無断で入り、隣の声を聞くために耳を研ぎ澄ます
「順調ですか?今夜は鳳氏は参加してないようですけど、何か仕掛けたのですか?」
「いえ…あのそれが……やはり手強いですね
ですからもう少し頭を使って行こうと思いまして、今夜は何も仕掛けてないんですよ」
「ははっやはり鳳家には流石の椎名さんでもお手上げって事ですかな?」
やっぱり椎名グループが犯人か…でも一緒にいる人間は誰だ?
首謀者が複数だとは気がつかなかった…
「いえ、まさか相泉(あいずみ)大臣から貰った情報を使わずに手を引くなんて勿体無くて出来ませんよ」
相泉大臣…外務大臣じゃないか!
道理で犯人を突き止めるのに時間がかかったし、大臣の存在に気付けなかった訳だ
「そうですね、そうでなくてはこちらも困ります」
「ええ、安心して下さい
次の手は考えてありますし、大鷲組は目をギラつかせてそれを欲しがっていますから」
外務大臣から貰った情報に次の手?
それに外務大臣が困って、日本1の暴力団である大鷲組が欲しがるようなものを義父が持っているとは思えないんだが…
「おお!やる気満々でこちらも助かりますな
あれは裏にあってこそのもので表にあってはならないのです」
……裏にあって表に出てはならないもの?
どんな、なぞなぞだよそれ
新しい情報は入ったが、相変わらず目的が分からない
その後の話は世間話や大臣の今後の身の振り方などで鳳家とは一切関係ない話だった
帰りに龍宝に義父の所に連れて行って貰い、新しい情報と2人が話していた内容を義父に報告した
「お前は……龍宝席を外せ」
「……分かりました」
義父は龍宝を出て行かせ、呆れた顔をしている
「お前は本当に馬鹿だな」
……あのなぞなぞを義父は解き、目的があの話から分かったのか?
「すみません」
「お前は本当に目的が分からないのか?」
責めているような響きではなく、呆れた声で問われた事に戸惑いながらもさっきと同じ言葉を返す
その返答に義父は眉をひそめて怪訝な顔をしただけで、俺に寮へ帰るよう指示した
……なんで義父は分かったんだ?
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