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迫り来る影2 影side
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影side
ビル街のこっそりと佇んでいるような場所に建っているビルに黒い車が止まった
その車からサングラスをし、髪を金髪に染め、黒いスーツに黄色のワイシャツで紫のネクタイを身につけた男が降りて来た
その男がビルの中に入り事務所のドアを開ける
中には拳銃やドスを手にした10人以上の大男達が、一斉にドアを開けた人間に向かって一睨みするが、入ってきた人間が誰だが分かると立ち上がり声を揃えて挨拶した
「「「お疲れ様です!組長!」」」
組長と呼ばれた男は挨拶に手を上げて返すと、そのまま奥にある椅子に座りサングラスを外した
「鳳 蓮について調べてた奴は報告しろ」
該当した3人の組員が机の前に集まるが、その男達の顔は青ざめていた
組長は青ざめている組員達を見て、眉をひそめるが何も言わず組員達の言葉を待った
1番右に居た組員Aがおずおずと口を開いた
「…これが鳳 蓮を隠し撮りした写真です」
「……………お前、隠し撮りの意味が分かってんの?」
渡された写真を全て見終わった組長は笑いながら質問したが、目はちっとも笑っておらず、それを見た組員Aは青かった顔を白くさせて頭を下げた
「申し訳ありません!」
「ふざけんな!どこにカメラ目線で撮れてる写真を隠し撮りなんていう奴がいるんだ!
見ろ!この奴の顔!すました顔してこっちを見てやがる!完全にバレててその上、馬鹿にされてんじゃねぇか!」
「っ!本当にすみません!こいつ、いつでも隙がなくて…」
「………フン、まぁいい、これぐらいは気づいて貰わないとこっちも拍子抜けだ」
組長は鼻で笑わらい、ニヤリと口元を歪ませた
それの表情を見た組員Aはホッと息を吐き、元の場所へ戻って行った
「次の奴、報告しろ」
「はい、鳳 蓮の携帯電話ですが現在2つの携帯を使用している事が分かり、その内の一つは番号が分かっています
ですが…その……」
途中から言い淀む組員Bにまた、組長の眉間に皺が寄る
「なんだ?」
「電話をかけて直接交渉しようと試みましたが、どうやら先を読まれていたようで電話には鳳 蓮本人は出ず、代わりの人間が出るようになっています」
言いたい事が分からない組長は「だからなんだ、代わりの人間が出るようならそいつに交渉すればいいだろ」と言い捨てるが、組員Bは気まずそうな顔をした
「そうしたいのは山々なんですが、逆探知機器を使われているようで、交渉出来るほど話せません」
「…………」
鳳ならやりかねないが、自分達の行動を逆手に取られて利用されるなど考えてもいなかった組長は言葉を無くし、呆気に取られながら最後の1人の報告内容を聞いていた
「それと合わせて携帯の履歴をハッキングしようと試みたんですが、ウイルスで防止してあり俺ではハッキング出来ませんでした」
それを聞いた組長はハッとして組員Cに尋ねた
「は?お前にハッキング出来ない物なんて今まで一度もなかったじゃないか」
痛いとこを突かれた組員Cは苦虫を噛み潰した顔をした
「……俺も初めての経験です
特殊な上に見た事もない複雑な奴でした
どうやら鳳家自家製のウイルスのようで恐らく鳳 蓮が仕掛けた物かと…」
事務所内に重い空気が流れ、組員達はそれぞれ違う方向を見ていた
組長は暫く黙っていたが、急に笑い始めた
「クク……あははははは」
組員達はギョッとして組長を見たがその時には、既に組長は笑っておらず目をギラつかせて口元には笑みを浮かべていた
「はっ上等じゃねぇか!それでこそ第6代目大鷲組長である俺、大鷲 五郎(おおわし ごろう)が欲しがった奴だ
なぁ、お前らも欲しいよな?」
組長の言葉に組員達はニヤリと笑い賛成の意を表した
※暫くの間、更新出来なくて申し訳ありませんでしたm(_ _)m
これから少し忙しくなるのでこーいう事が多くなるかもしれませんが、これからも『転校生の受難』をよろしくお願いします
m(._.)m
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