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「 あ"ーっ!! 着いたぁー!!」
教室に着いて早々、正太郎は机に突っ伏した。
昨晩は疲れから1度シタだけで寝てしまい、翌朝起きると全身が恐ろしい程筋肉痛で、夕べとは正反対に巫女に引き摺られるように学校に登校した。
「 う"いっ!? ...ちくしょっどの体勢とっても痛てぇ...」
盛大に痛がる俺を見て智がアホな事を聞いてきた。
「 なんだお前、ケツでも使ったか?」
「んなわけあるか!おめぇと一緒にすんな!俺はケツの純潔一生守ると決めてんだよ!」
「 ふうっ!身持ち固いっ!」
テンションの高い智にジト目を向け気になっていた事を聞く。
「 ...んで?どうだった?」
今朝もやはり下駄箱も机も酷い有り様で、しかしながら巫女は困った様にフゥ。とため息は吐いたが、「よしっ、やっちゃおっ!」と腕捲りで掃除を始めた様子は然程落ち込んではないように見えた。
「...あー、寝坊しちゃったっ! てへっ!」
てへぺろ状態で戯ける、使えない智にイラッとくる。
「 なにっ!? てへっ!じゃねぇだろっ!使っえねぇなぁおいっ!!んな抜けてっからケツ使われた挙げ句、名の如く翼生やして逃げられんだよバァ~カっ!!」
「 んだとっ!! 翼の名前まで出して人の傷口に塩、塗りやがってっ!!てめぇは本当にお優しいよなっ!!」
「 知ってますぅ~!巫女にもよく優しいねっ!って言われますぅ~!」
唇を突き出した、こ憎たらしい顔で言った俺にカチンときた顔をした智が、あろう事か筋肉痛の脚や腕をグリグリ押した。
「 ...おまえ~っ、こうしてやるっ!!」
「 ダアァッ!! 痛てぇっ!!マジでやめろっ!! 悪かったっ!」
「 ざまあみろっ!!」
下駄箱を掃除して、教室に戻ってきた巫女都は言い合う2人を見て、クスクス笑った。
昼休み、陽射しが温かく、久しぶりに外階段の踊場で昼食を食べていたが、やはり少し寒くて、僕はココアを買いに行くと二人に告げて1人自動販売機に向かった。
「巫女ちゃん。」と声を掛けられ振り向くと、柿崎くんが手を振っている。僕が手を振り返すと、柿崎くんはこっちにやって来た。
「...大変みたいだけど、大丈夫か?」
「 ねぇ...。ちょっと困ってる」
柿崎くんの問いに、苦笑気味に答えると、
「 俺になんか出来ることある?力になりたいんだ。」
と頭を撫でられ、僕は、ありがとう何かあったらお願いするね。と笑顔で返した。
その様子を、トイレでの一件があって1人にするのは心許ないと後を追ってきた正太郎が見ていた。
...シンのあの眼、...もしかして。
シンの巫女に向ける眼差しに、その心を見た気がした。おそらく巫女に友情以上の感情を抱いていると思う。けどシンに限って巫女をどうこうするとは思えないし、況してや俺から奪うなどあり得ないと思った。
...シンの奴、巫女の女装見て惚れちまったか?...まぁしゃーないな。ありゃ超絶可愛かったかんな。
巫女。と声を掛けて近づくとバツが悪そうな顔をするシンを見て、俺は内心苦笑した。
「 おう、シンっ!」
ニカッと笑って挨拶すると、途端にホッとした顔をするシンを見てやっぱりか。と先程内心で思った事が確信に変わった。
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