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翌日、学校に着くなり巫女都は机に突っ伏した。
あれから正太郎は、巫女都が寝落ちするまで抱き続けた為、今日は既に疲労困憊だ。
「...巫女ちゃんどったの?」
「...あー、昨日ドッペルゲンガーに会ったから死んだっつーか、ギリギリ生きてる...。」
「...意味分かんねぇ。」
訝しげな智に、分かんなくて良いと言うと巫女を見つめた。
...ちとやり過ぎたかな。
巫女の言葉が嬉しかった上、止めてと言わずに好きだと言い続ける巫女を好きなだけ抱いたが、ああも疲れきってると、ちと反省する。
真面目な巫女は、今朝も神社の掃除に行っていたけど迎えに行った時には、掃いてるっつーより、箒に掴まって立ってるって感じだった。
「....巫女、平気か?」
「...平気じゃない。身体が痛いし、お尻がジンジンする。」
...ですよねぇ~。
そんな事を思っていると、智が白い目を向けてくる。
「...おまえ最低だな。よくおまえみたいな奴と一緒に居るよ、巫女ちゃん...。」
「 うるせぇよ。巫女は俺のそういうところも好きなの!」
俺は智にはっきり断言する。
「....別にそういうところは好きじゃないよ。」
突っ伏したまた巫女が言うと智はゲラゲラ笑ってる。
......そういうところも含めて俺だろうがよ。
巫女にジト目を向けていると智が、
「 そういやおまえ達、付き合って一年になったんじゃね?」
「ああ、そういやそうだな。祝い忘れたけど、なんかすっか?」
智に言われて思い出す。産まれた時からずっと一緒にいるから、一年くらい経ったところで大した感慨はねぇけど、巫女は違うかもしれない。
「...うーん、別にいいかな。とくにわぁ!っていう感じもしないし。」
...やっぱりね。
「 じゃあ、結婚式挙げた日に祝うか。」
「 そうだね。それなら思い入れある!」
俺たちの話しに智が驚いて聞いてくる。
「 はっ!?結婚式挙げたの!?...つか、いつよ...?」
「あー、言ってなかったか。去年の7月に結婚したんだよぉ~。」
得意気に言う俺に巫女が「プロモ撮影だけどね。」と付け足す。
プロモだろうが真剣にやったし俺たちの結婚式に違いねぇ。
「...去年の7月っつったら、おまえらまだ付き合って2ヶ月じゃん。...凄げぇスピード婚。」
...言われりゃそうだな。
思っていると巫女が携帯で神前式のプロモを智に見せている。
「 見てみて、正ちゃんの誓詞奏上、凄っく格好いいんだよぉ~!」
プロモを見てる巫女は幸せそうで、その顔を見てるとあの日の気持ちを思い出す。あの日、神前で永遠の愛を誓った時の気持ちと寸分の違いも無く、今でも巫女を愛してる。
こんな気持ち巫女と付き合うまでは知らなかった。
「 巫女、結婚記念日は盛大に祝おうな!」
「 うんっ!」
「 初夜までばっちり再現してやっからな!」
「....それはいい。特に今は全っ然、シタくない...。」
はっきりとした拒否を示す巫女に、
「...なんでだよ。あの夜の気持ち思い出せよ。」
「...いっぱいし過ぎてて、思い出せないし、今は思い出したくもない。」
そう言った巫女は、昨夜俺が好きだと言ってうっとりしてた時とは別人のように、うんざりした顔をしていた。
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