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「 無理っ!!無理っていうか絶対に嫌っ!!」
とんでも無い事をさらっと言ってのけた正ちゃんに、僕は盛大に拒否の意を唱えた。
「 巫女がなんとかしてあげてって言ったんだろうがよぉ~。」
「...う"っ、...そうだけど、...実践しなくても口答で説明すれば良いじゃん...」
墓穴を掘ったのだと今更ながら気がついたけど、襖一枚隔てただけの場所でえっちするなんて、考えるだけで恐ろしい。
「想像力が乏しいんでねぇ。触んねぇと上手く説明出来ねぇの!...智のケツがえらい事になっても巫女は良いわけ?...二度目までシクったら智、立ち直れねぇだろうなぁ~。」
「...う"ぅぅっ、良くは無いけど...、」
痛いところを突いてくる正ちゃん。だからと言って素直にうんとは言い難い。
「 だろ?だったらやるしかねぇじゃん。」
「......今日、禁欲日だし。」
「 智の為だと思えば1日くらいなんだよ...。友達見捨てる方がセックスするより穢れるわ。」
....確かに。..でも、んーっ!!
僕は軽くパニックだ。友達を見捨てるような事はしたく無いけど、内容が内容だ。そもそもえっちなんて、人前でするもんじゃない。
...これじゃ、琥太ちゃんみたいじゃん。
性に奔放で人前でも複数でも構わずえっちをする琥太ちゃんを思い出し、同じ血が流れてる正ちゃんに一抹の不安を覚える。
「...正ちゃん、本当にレクチャーなんだよね?」
「たりめぇだろ?じゃなきゃ人前でんな事死んでもやだね。」
...良かった。
正ちゃんの言葉にホッと胸を撫で下ろすものの、事態は全く変わってない。
...どうしよぉ~。
僕が盛大に迷っていると、智くんが僕の手を握って懇願してきた。
「 巫女ちゃん!俺の為に人肌脱いでよ!!このままじゃ俺のケツが死ぬっ!!」
「...正ちゃんがそっちの部屋で教えるんじゃダメなの?...あの時と違って、口答でも上手くいくかもよ?」
何しろあの時とは相手が違う。初めてでもすんなりいくかもしれない。
「 結城先輩の裸見られるの絶対に嫌です!!」
僕の望みは小野寺くんによって、あっさり却下された。正直智くんの裸は何度も見ちゃってるけど、小野寺くんには言えないし。
「 だってよぉ~どうする巫女?」
んーっ!!正ちゃんめ!!
正ちゃんの顔が小憎たらしい。
「襖一枚隔てたくらいじゃ、智くんは良くても小野寺くんが嫌かも知れないじゃん!!」
小野寺くんが嫉妬深いのは、重々承知してる。
智くんの裸を見せるのが嫌なら、襖越しにえっちするなどもっての他だろう。
「...される方なら嫌ですけど、する方は教えを乞いたいかも...。血とかダメなんで...。」
....えーっ、そこは拒否してよぉ...。
「だってよぉ?」と正ちゃんの声が聞こえるけど、顔は見ない。見たら投げ飛ばしたくなるような顔をしてるに決まってるから。
「 どおすんだよ、巫女?」
「 巫女ちゃん、お願い!!」
「 お願いします!」
...みんなの眼が痛い。
眼を閉じて耳を塞いでしまいたい。そもそも受け身の僕には、挿入する側にレクチャーが必要なほど難しい事なのかさえ分からない。
...みんなどうしてるんだろ。
ボンヤリと考えてる間も、智くんは頼みこんでくる。僕は諦め、深いため息を吐くと、小さく呟いた。
「...........わかった。」
横目に写る正ちゃんと智くんのハイタッチが、途轍もなく癇に障った。
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