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小野寺くんが意気揚々と初体験の感想を話してる。
正ちゃんと智くんは時折、「 あー、それ分かる!」と相づちを打っているが、僕にはちっとも分からなかった。
「 ですよね!挿れた瞬間、ほっとしたら出ちゃいそうになっちゃって、あれ、焦りますよね?」
「...俺もそうだったなぁ。懐かしい記憶だよ。」
智くんが同意し、正ちゃんは笑ってる。
「確かに懐かしい記憶だな。次の日のおまえのテンションの高さ、異常だったもんな?」
正ちゃんの言葉に僕も記憶を辿るけど、全く思い出せない。3人で脱童貞論で盛り上がる中、1人だけ着いていけない僕は段々眠くなってきて、あっという間に眠りについた。
「 あ、巫女ちゃん寝ちゃってるぞ?」
智の言葉で隣を見ると、巫女が俺に凭れ掛かって眠ってる。「布団に運ぶの手伝いますか?」と小野寺が気を利かせてくれるのを大丈夫と断ると、俺は巫女を抱えあげ膝の上に乗せた。
「....全然起きねぇな。」
「 巫女はのび太だかんな。ちょっとやそっとの事じゃ起きねぇよ。」
動かしても起きない巫女を見て、智も小野寺も驚いている。そのまま巫女の寝顔を見て、髪を梳くと、
「...佐倉先輩って、実はアマアマなんですね?」
「なぁ~!まぁ、巫女ちゃん限定だけどな。」
言われてみりゃそうだなと思う。ベタベタされるのも手を繋いで歩くのも、巫女以外の奴の時はされるのも嫌だったし、況してや自分からする事なんてなかった。
布団に運んでやりゃ良いものを、わざわざ膝の上に乗せて側に置いておく甘えたな自分に苦笑する。
「 見ました奥さん、巫女ちゃんの寝顔見て笑ってたわよあの人。気持ち悪いわねぇ~。」
「 しかと見ました!意外過ぎです!」
「...うるせぇ。可愛いんだからしゃーないだろが。」
茶化す智に言うと笑いながら
「 確かに可愛いわな。それは納得。」
「 あーっ!何ですかその発言!俺拗ねちゃいますよ!」
イジイジする小野寺をうつ伏せ寝のまま引き寄せる智を見て、げぇー。と思う。
「 拗ねんなよ、お前が一番可愛いよ。」
...どこがだよ。可愛いさの欠片も見当たらねぇよ。
「...本当に?...結城先輩もイく時の顔、凄く可愛いかったですよ!」
小野寺の言葉を聞いて寒気が走った。
「 ダアッ!!止めろっ!!想像しちまったじゃねぇかっ!!おめぇらどっちも全く可愛いくねぇよっ!!大体、智なんかに良く突っ込めるよな!なんだあの雄叫び、夢に出てくるわっ!!」
「 てめぇ!!それ以上言ったら殺す!!忘れろ!!おまえ、脳が病んでっから忘れるの得意だろ?」
「病んでねぇよ!使ってねぇだけだわ!!... おっと、」
言い合う俺たちが煩かったのか、巫女が「う~ん」と唸り動きずり落ちそうになるのを抱え直す。眠ると一層際立つ赤い唇を見て思わず撫でると、それを見ていた智が生唾を飲み込む音が聞こえた。
「...おい、今疚しい事考えただろ?」
俺の言葉に顔を背け「...別に何も。」と言う智。
「...おい小野寺、こいつ巫女見て卑猥な想像したぞ。」
「...俺もそう思いました。本当に怒りますよ?」
「 ひぃっ!? ごめんっ!!もうしないから許してっ!!」
慌てふためく智を見てざまあみろとほくそ笑んだ。
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