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放課後、合同演目の為に集まった。
獅童くんは苦虫を噛み潰したような顔をしていて僕を一切見ない。
「昼休み放送した通り、変更は無しという事で宜しくお願いします。それから去年の事を踏まえ、注意事項をこちらに記載してますので各々熟読して下さい。」
田中くんの言葉に配られた紙を見る。
.......ん? えっ!?
その用紙の一番下に記載されている文を見て僕はギョッとした。
8. 桐谷巫女都に必要以上に触れた者は3日間の謹慎処分とする。
.......良いねぇ。
配られたプリントを見て俺はニヤリと笑う。
剥きになって勝負を挑んだものの、巫女が白雪姫をやる事には少々問題が多い。去年ベタベタと巫女に触る奴が続出して、俺のイライラは酷いもんだった。
...あとはキスシーンをどうするかだな。
俺がそう考えていると、
「 注意事項8ですが、内申にも響きますので十分ご注意下さい。...特に佐倉くん。」
.......え、俺?
田中の言葉に疑問符が湧く。
「...なんで俺?...俺、これに関しては関係無くない?」
「 8番の注意事項に関しては、例外無く皆平等とします。佐倉くんは去年、強姦未遂の前科がありますから、特にご注意を。」
「ざっけんな!!人聞き悪りぃ事言うんじゃねぇ!!大体なんで俺が巫女に触っちゃダメなんだよ!!」
「決定事項です。」と頑なに譲らない田中にイラッとする。
...良いですよぉ~。帰ったら触りまくりますからぁ~!
椅子に踏ん反り返ると巫女がクイクイとブレザーを引っ張る。
「 ....正ちゃん、本当に気をつけてねっ!?3日間も謹慎になったら大学入試が危ぶまれるからね!!」
「巫女次第なんじゃん?練習来る前に俺が触らないように満足させとけば良いんじゃね?例えば夜とか夜とか夜とか。」
...夜とかって、夜じゃんっ!
...ハァ。つまりえっちさせろってことね...。
横柄な態度で言う正ちゃんに僕はため息を吐く。
白雪姫なんて全っ然、やりたく無かった上、コンテストまでして勝ち取った役に更に苦しめられる。
...それもこれも正ちゃんのせいなのに。
それでも正ちゃんが謹慎処分になったら困るから、僕は今夜から正ちゃんの言いなりになるのだろう。
...寝不足、続くんだろうなぁ。
僕はまだ見ぬ近い未来を考え、既にうんざりしていた。
...シメシメ。巫女のあの顔は覚悟を決めたな?
巫女の顔を見てほくそ笑む。一時は最悪だと思った注意事項も、上手く使えば有難いものだ。これに乗じて今夜から巫女を好きに出来る。
あー、小太郎、待て待て!
ココではおとなしくしてろよ?帰ったらハウスさせてやっから!
夜どうしてやろうか考えるだけでやる気を出す小太郎に苦手な待てをさせる。
...謹慎喰らったら元も子もねぇからな。
大学受験を控えた今、謹慎を喰うのは非常にマズイ。ただでさえ素行も成績も悪いのにプラス謹慎処分など喰らったらアウトだ。
なんとしても巫女と同じ大学に行きたい俺は、絶対に謹慎処分を喰らわないように殊更慎重に行動しようと心に誓った。
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