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ゆきと公園【ほのぼの】
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公園の木漏れ日。
日陰のベンチで膝枕。
僕は黙って座ってる。
僕の膝の上には、幸也の頭。小さな寝息を立てて、眠る。
「少し横になっていいですか?」
そう呟いた幸也に、僕は黙って頷いた。
身体を横にして、僕の太ももに頭を乗せた。
もともと、人通りの少ない公園。人の目はさほど気にならなかった。
酷く、疲れていたようで、数分もしないうちにスースーと寝息を立てていた。
気持ちよさそうに眠る幸也。
そんな幸也が可愛くて、思わず髪をそっと撫ぜた。
いい夢でも見ているのか、ふふっと笑いを漏らす。
いつも、外ではビシッと決めて、余裕の笑みを浮かべる。
僕はいつまで経っても幸也には追いつけない気さえする。
でも、たまに、心が折れる。
ぽっきり折れた心。隠そうとして、それは、暴力のような愛情に変わる。
愛しているからこその暴走。
わかっているよ、ゆきは別に僕を苦しめたいわけじゃない。
たまに、僕の前だけで、僕にだけ、気持ちが暴走してしまうんだよね。
僕はちゃんとゆきを愛せてますか?
僕はちゃんとゆきを癒せてますか?
僕はゆきの止まり木になりたいんだ。
疲れた翼を休めるための止まり木に。
心配性で嫉妬心が強くて淋しがり屋。
心の中を見透かされるのが怖いのか、すぐに笑顔で本性を覆い隠す。
僕の前ではその仮面、外して欲しいな……
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