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一緒に暮らして みぃの場合【ほのぼの】
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ピピピピピピ……
目覚まし時計が鳴った。6時30分。
「んー」
少し伸びあがる。……幸也が、いない。
眠い目を擦りながら、身体を起こし、幸也を探した。
バスルームから音が聞こえる。
ひょいっと覗くと、腰にバスタオルを巻いて、ドライヤーで髪を乾かしている幸也がいた。
シャワーで温まり、赤く上気した身体……。
僕の目は幸也の鎖骨に釘付けに、なる。
ドライヤーを止めて、僕の存在に気付いた幸也は、にこりと微笑んだ。
すっと僕の目の前に鎖骨を突きだしてきた。
「噛みます?」
意地悪く笑う。
僕の血が瞬間的に沸騰した。顔が真っ赤に紅潮する。
恥ずかしさと腹立たしさが混在する。
「っぃって……」
僕は幸也の鎖骨にがぶりと噛り付いた。幸也の身体が少しのけ反り、僕から逃れた。
僕は涙が競り上がる目で思いっきり幸也を睨み付け、寝室に戻った。すぐに幸也は追いかけてくる。
ふてって頭からタオルケットを被って丸まる僕を、幸也はそのまま抱きしめた。
「ごめんね」
言いながら、幸也は笑っている。気持ちが治まらない。
「ごめん、可愛かったから…つい。ごめんね」
幸也の声色が変わる。本気の謝罪。そんな声で謝られたら……僕は、許すしかない。
タオルケットからちらっと顔を出す。幸也が悲しそうな顔で僕を見ていた。
僕はチュッと幸也にキスをする。
「もう、しないで」
幸也もチュッとキスを返した。
「わかりました……」
もう、いじわるしないでね?
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