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あり得ない『ゆきの誕生日編13』 【ほのぼの】
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僕は、幸也の首に回している手を離す。
そのまま、ベッドへと上半身を投げ出した。
「ぅっ………はぁ、んっ」
激しく突き上げられた腰が、悲鳴を上げたと同時に、幸也が僕の中からずるりと抜け、声が漏れた。
ちらりと盗み見た幸也の顔は、まだ、状況が飲み込めていないような不思議な感情を表していた。
幸也は無言で、僕の後ろから零れた液体をティッシュで拭う。
「ゆき?」
僕の声に、幸也は長い瞬きをし、深く息を吸い込んだ。ふぅっと息を吐き出し、ゆっくりと笑顔を作った。
幸也は、同じように横たわると、僕の額にキスを落とす。
「ごめん……疑ってしまって」
僕の頭を胸に抱き込み、泣き出しそうな声で謝る幸也。
幸也は、悪くないよ。
僕が嘘をついたからいけないんだ。
ちゃんと、本当のことを話していれば、こんなにこじれることもなかったんだ。
「ゆきは悪くないよ。僕が嘘をついたから………ぅっ」
僕は幸也の腰に腕を回し、ぎゅうっと抱きついた。腰が、また、悲鳴を上げる。
幸也はゆっくりと僕の腰を摩った。
「ごめん………酷いことして…」
「もう、謝らないで……平気だから。ゆきになにされても…嫉妬されても、嬉しいだけ…だから…」
照れながら、ふふっと笑う僕に、幸也も微かに笑った。
「愛してる……」
幸也が耳元で囁いた。
「僕も。ずっと傍に居てね……」
幸也は、僕の髪に口づけ、そのまま言葉を紡ぐ。
「一緒に居ます、ずっと、ずっと……」
君が俺を必要とする限り、そう呟いた。
ゆきが居ない人生なんて、僕の中にはあり得ないよ……。
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