アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
存在 3
-
俺のズボンと下着を一気に下ろしソファの下へ乱雑に投げ捨てた時生さんの手が、ゆるやかに俺のモノを掴みこすりはじめる。
すでに先走りで濡れていたそこからは、ぬちょ、ぬちょ、と卑猥な音が響いた。
もう片方の手がせわしなく肌を這いその手の平の熱さに酔いしれる。
普段は俺のこと、興味もないって顔してるのに。
俺に触れる手から、優しさを感じてしまう。
ねぇ、時生さん。
どうして?
セックスをするたびに浮かび上がる疑問。
だけど俺は、その疑問を時生さんに問おうとは思わないんだ。
だって、お前の気のせいだってきっぱり言われるかもしれない。
否定されたくないから。
俺の思い違いでもいい。
ーー酔っていたいんだ。
「んっ、とき、おさ…っ、すきっ」
毎回、毎回、うわごとのように口からもれていく、″好き″。
セックスの最中の時生さんは終始無言で、時折熱い息がもれるだけ。
俺の″好き″に対して、なんの言葉も返ってこない。
時生さんの指が後ろをとらえ、ナカへと押し入ってくる。
ゆっくりと、傷つけないように。
そして、ねっとりと、快感を引き出すように。
「あっあっあっ…、ん、やっ」
すっかり柔らかくなりぐちゃぐちゃになったそこをかき混ぜられると、時生さんを入れてもらいたくてたまらなくなる。
「あぁんっ、ときおさっ、も…入れてぇ…っ」
早く欲しくて、時生さんのシャツにしがみついた。
指が抜かれ、体をぐるりと回転させられ、ソファに四つん這いの体勢にさせられる。
「あぁぁ…っ、」
後ろに指とは違う熱を感じた瞬間、一気に突き入れられ、その刺激で俺は呆気なくイッてしまった。
革張りのソファには、べったりと白濁がついてるに違いない。
そんなことをボンヤリと思ったけど、後ろへの刺激によって飛んでしまう。
バックの体勢で突かれ、気持ちのいい部分に時生さんのモノが絶妙にこすれて、俺はひっきりなしに嬌声を上げた。
時生さんは、決して前から俺を抱かない。
だから俺はナカに入っているときの、時生さんの顔を知らない。
ねぇ、時生さん。
あなたは、どんな顔をして俺を抱いてるの?
俺は言えない。
顔が見たいなんて。
視界の端に、寝室のドアが映る。
一度も踏み入れた事のない、その場所。
あそこで抱いてもらえるのは。
顔を見ながら抱いてもらえるのは。
好きと囁かれながら抱いてもらえるのは。
ーーきっと、あの人だけなんだ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
9 / 73