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期待 13
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その日、まるで蜜月のように何度も何度も抱き合った。
夢なら、醒めないで。そう願ってしまうぐらいに、幸せだった。
ほのかに抱(いだ)いた期待。
もしかしたら、俺を選んでくれるんじゃないか。
時生さんの真意も聞けずに帰ってきた部屋で、考えた。
どうしてデートみたいなことをしたのか。
どうして旅行みたいなことをしたのか。
優しい瞳、柔らかな表情。
急に態度が変わったのは、なんでなのか。
どの仕草も甘く丁寧でそして熱を孕んでいたのは、顔を見ながら抱いてくれたのは、あの言葉は、一体どういうつもりだったのか。
知りたい。
だから次に会った時にちゃんと聞こうとそう決意していた。
だけどーーー。
抱(いだ)いた期待を裏切るように…俺の前から時生さんが、消えたーーーーー。
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