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電車内。
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そんな突然の誘いから、ついにデート当日になってしまった。
緊張からなのか、時間が進むのが異様に早く感じられた。
待ち合わせ場所である駅に行ってみると、すでに赤葦が待っていた。
くっそ、早めに来たつもりなのに…と後輩に負けた悔しさを噛み締めた。(一体なんの勝負なのかと問われると困るが。)
「木葉さん、早くないですか?」
「お前も十分早ぇよ…。」
ありきたりな言葉を交わし、ホームに行き電車を待つ。
赤葦と話した途端、緊張は一気に解れた。
なんだ、緊張することなんか何も無いじゃないか。と、何故か安心感を覚えた。
少し待つと、電車が来た。休日なだけあって、人はそこそこ乗っていたが、満員というほどでも無かったのが幸いだ。
乗ってから数分経った頃のこと、手を掴まれた。
と言うより、握られた。もちろん赤葦だ。
しかも、普通の握り方ではない。
指と指の間に指を入れ(てく)る、いわゆる恋人つなぎというやつだ。
「ちょっ、おま、公共の場で何すんだよ!!」
「別に、分からないですよ。誰も見ないですし。」
知り合いが居たら死ぬんだが…。
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