アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
止まる。
-
日もだんだん落ちてきて、辺りがオレンジ色にかかってきた頃。
「木葉さん、せっかくなんで最後に観覧車はどうですか?」
少女マンガなどでよくある最後は【観覧車】。もしかして、赤葦はロマンチスト・・・?
「お、いいな。乗ろうぜ。」
ここの観覧車は他の遊園地よりも少し高めで人気らしい。
しかし、俺は忘れていたのだ。自分は高所恐怖症だということに。
高所恐怖症といっても、ジェットコースターのようなのは一瞬だから別に平気なのだが、
観覧車のようなゆっくり進むモノに関しては苦手である。(変わった高所恐怖症だとは自分でも思う。)
これを乗った瞬間に思い出したのだ。タイミングが悪い、が乗る前に思い出したところで
赤葦の誘いを断るつもりは無いし、外をあまり見なければ大丈夫だろうと思っていた。
「なあ赤葦、これってどんくらい高くなるんだ?」
「そうですね・・・今日来た駅くらいは見えますよ。」
「うええ・・・たっけー・・・」
そんな会話を交わしながら、観覧車はゆっくりでも上へと進んでいく。
そして遊園地全体にさまざまな色のイルミネーションがついていく。
「・・・綺麗だな。」
「そうですね。」
「お前どこ見て言ってんだよ!」
「もちろん木葉さんですけど?」
そんなとき__
ガタンッ
なにか大きな音がした。
「え、ちょなんだ?」
「止まって・・・ます、ね・・。」
これは、神様かなにかのイタズラなのだろうか_____。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
17 / 73