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焦らす。
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「ねえ、秋さん…。」
見事に壁に追い詰められた。そして早朝なだけに誰も通らない。
ちくしょう、お婆さんでもいいから通ってくれよ!
「俺のことも下の名前で呼んでくださいよ。」
「う、えっ…」
下の名前を呼ぶだけじゃないか、‘‘京治”のたった3文字じゃないか。
なのに恥ずかしくて言うことができない。
躊躇ってる木葉を見て、少し面倒臭くなってきた赤葦は木葉の耳元で囁く。
「ホラ、早く言ってくださいよ…?」
「〜ッ!…け、けい、じ…。」
かなりの勇気を振り絞って言った。ただ、下の名前を呼ぶだけなのに。
「フフッ、よく出来ました。」
そう言って、額に軽くキスをしてきた。
朝っぱらから積極的じゃないか??と心の中で思った木葉。
「なんか、後輩にそう言われるの、ちょっと…いやなんでもない…」
「今は恋人同士なんですから別にいいじゃないですか、というか本当可愛いですよね…名前呼んだだけで赤くなるとか…」
「う、うるっせーな!!」
赤葦は顔を近づけてきた。え、これってキスするカンジ??いやここではちょっと!
と思い、咄嗟に赤葦の口を手で押さえた。
「…この手はなんですか…?」
少し不機嫌そうに言う赤葦。
「いや、だってここ通学路だし!誰かに見られたらどうすんだよ!」
「今は誰もいませんよ。まあ別にいいですけど…でも、止めるってことは焦らすということだと、覚えておいてくださいね?」
おや…?これはもしかして、止めない方が良かったのではないのだろうか…?
「じゃ、朝練に行きましょうか。」
「お、おう…」
そのあと、いつものハイテンションの木兎や小見に会って朝練をした。
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