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踏みよる悪意。
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「お帰りなさい木葉さん。それで、用事ってなんだったんですか?」
聞かれると予感していたものの、心の準備やどう説明するかなどはまだできていなかったため、少し焦った。
「そのー・・・今日、朝練が終わった後机の中に手紙が入ってて、さ。内容が、女子からの告白だったっていうだけで、その返事。」
すぐあとに、もちろん赤葦と付き合ってるから断ったけどな。と付けた。
「なんでそんな大事なこと早く言ってくれなかったんですか?」
いつも無表情気味の赤葦が、このときは少しムッとした顔で怒っているのが伝わってくる。
「べ、別に俺だけで対処できると思ったし。それにその女子、誰とでも付き合えたらいいやって感じで、彼氏がいるっていう肩書が欲しいみたいで。」
「木葉さんが本当に好きで告白してきたなら真剣なんだなと分かりますが、そんな誰とでも付き合えたらいいという思考の人なんかに、俺の大事な木葉さんを取られたくありませんね。どのみち、前者にしろ後者にしろ木葉さんを譲る気はこれっぽっちもありませんけどね。」
さらーっと「俺の大事な」とか言えるこの後輩は末恐ろしいな・・・と木葉は思った。でも、そう言われて恥ずかしいような、嬉しいような、そんな感情の方が大きかった。
「おま・・・っ、ま、まあ俺も大好きな赤葦と離れるとか嫌だし?」
いつも言われっぱなしでは悔しいと思い、赤葦に対抗して言った。言った内容が本心でもあるため恥ずかしくもあるが。
「え・・・なんなんですか木葉さん可愛すぎじゃないですか。今日いつもより時間あるんで俺ん家寄りましょう。」
「えっ!?ちょ、なに急に!?」
そうして、俺は半ば強制的に赤葦に連行された。
「もうホンットムカつく!!」
チューハイの入ったグラスをテーブルに叩き付けてそう言ったのは、木葉に告白をした女子だ。
「ちょっと~、酔うの早くな~い?」
「怒ったら皺ができるぞー」
共に談笑し、告白が失敗に終わったことについて話をしていた。
「だってさ!私から告白して断る男なんていなかったんだよ!?なのにアイツ、迷うフリもなく、速攻で!!ありえないんだけど!!私レベルからなんてそうそうないのに!!!」
チューハイの影響もあってか、言いたいことを叫ぶように言った。付き合ってくれると自信があった女子にとって、フラれるということはよっぽど悔しいものであった。
「べっつに、男なんていくらでもいるじゃん。ソイツにこだわらなくてもさ。」
「そうだけど!私のことをフッたのがもうムカついてムカついて・・・。ちょっと痛い目見てくれないかな・・・・。」
友人の言うことに対しては同意でき、自分のことをフッた木葉のことなどさっぱり忘れた方が早いのだが、どうしても怒りが湧いてくるのだ。
「それならさ、私の友達に男で隣町の高校の人がいるから、その人に頼めばなんかやってくれるかも。」
「なにそれ、ちょっと詳しく聞かせて。」
そう言って、3人はある計画に出た。
色々間違ってたので修正しました…
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